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閉塞空間におけるガスモニター設置場所

資料出所: Safety+Health
August 2005

(仮訳 国際安全衛生センター)



質問:閉塞空間にガスモニターを設置するときの最適な場所はどこか。

今月の質問には、米国、カルフォルニア州ユニオンシティ市のRKIインスツルメンツ社、シニア・アプリケーション・エンジニアのジョン・ヴィララボス(John Villalovos)が回答する。

回答:閉塞空間とは、一般的に、空気や気流の動きが存在しない場所のことで、井戸や立坑から地下貯蔵室、部屋、タンク、容器、地面の大きな凹みにいたるまでの広い範囲にわたる。

閉塞空間にガスモニターを設置する場合の最適な位置を決定するためには、いくつかの重要な事項を検討する必要がある。何よりもまず大切なことは、閉塞空間に入る前に、検査または確認を行うことである。一般的には、ホースを閉塞空間に挿入することができる場所で、ポンプの付属するモニターを使用し、操作者は安全確認済みの場所からモニターの値を観察する。

ガスモニターには、ポンプとホースの変わりに、先端にセンサーをつけた延長ケーブルを用いるものもある。または、ガスモニターそのものを閉塞空間に置いて、一定時間後に取り出すものもある。しかしこの方法は長い間、最新の技術や標準に対して旧式とみなされている。

閉塞空間には、垂直であったり傾斜していたり、さまざまな角度のものがある。またガスの空気に対する比重はそれぞれ固有であることに留意する必要がある。もっとも一般的なガスの比重を知る方法は、蒸気密度によることである。空気の蒸気密度は1.0である。喚起がなされていない、または気流の存在しない状況では、ガスは閉塞空間に層を形成する傾向がある。これらのハザードの中で、全空間の安全を確認するためには、操作者はあらかじめ設定した時間に沿った、モニターの測定を複数の高さで行う必要がある。潜在的なハザードに対し多少の知識があれば、検査時に役立つ。

また、これ以外の状況として、酸素を他のガスで置換していなくても閉塞空間に酸素が欠乏する場合が考えられる。このような状況を生み出す原因としては、燃焼、酸化、生物学的活動などが考えられる。

閉塞空間に入るための確認が終わり、換気を済ませたら、ガスモニターを必要に応じて(携帯に適する小さいサイズの場合は)作業者が携帯するか、(携帯に適さない大きなサイズの場合は)最適な場所に設置する。閉塞空間に入る前には、残存しているガスや化合物と呼吸域とに特に注意すること。残存する高比重ガスや高比重蒸気は低い場所に沈み、軽比重ガスは上昇する傾向があることに留意する。

遭遇する可能性のあるガスの危険の基本的な特徴を認識し、適切な安全対策要綱を実践することにより、どのような仕事であれその安全と大きな成果を最大限に確保できることであろう。