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NSC発行「Safety + Health」2005年9月号

ニュース


NIST、高層建築物の安全に取り組む

  メリーランド州ゲイサーズバーグ(Gaithersburg) −
全米基準技術協会(National Institute of Standards and Technology: NIST)は、この6月、建築物・火災安全法規や基準・慣行を開発・採択した団体や政府機関に対し、高層建築物やその入居者、緊急対応要員の安全を向上するために、具体的な修正を施すよう、要請した。
  NISTは、2001年9月11日のテロ攻撃による世界貿易センター(World Trade Center: WTC)の倒壊を調査したうえで、30の勧告を提案した。
  「われわれは、これらの勧告は、現実的で、妥当な期間内に達成可能であり、建築物、とくに高層建築物の設計、建設、維持、利用のありかたを大きく向上させるものと考えている」と、シャイアム・サンダーWTC首席調査官(Shyam Sunder, WTC lead investigator)は、ニューヨーク市の記者会見で述べた。「これらの勧告はまた、建築物からの避難や緊急対応の安全性や効果を高めるであろう。しかし、改善は、適切な団体が取り組んではじめて、実現するものである」。
  NISTの勧告は、8分野にわたる。

  • 構造健全性の向上
  • 構造物の耐火性の向上
  • 耐火性の新手法
  • 構造物の設計
  • 積極的防火
  • 建築物からの避難の改善
  • 手続き・慣行の改善
  • 教育と訓練
NISTは、これらの勧告を、諸団体が理解・実施するよう徹底することこそ、協会の最優先課題であるという。NISTは、勧告の実施状況を追跡できるようにしたウェブツールを開発中である。