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NSC発行「Safety + Health」2005年9月号

産業特集


 公益事業

原子力発電労働者、ガンのリスク大か


 ロンドン − 健康保護局放射線保護課(Radiological Protection Division, Health Protection Agency)の研究員を含む国際調査チームは、原子力産業従事者の調査を実施したが、これによると、原子力発電所の労働者は、ガンを発症するリスクがやや高いようである。
 調査チームは、低線量の放射線に絶えずばく露している人は、ガンによる死亡のリスク(白血病のリスクを除く)は10%高く、白血病によるリスクは19%高いとの調査結果が出たと述べた。これらの推定値に基づき、原子力産業の労働者の死亡者数の1〜2%は、放射線ばく露に起因すると考えられると、調査チームは述べた。
  しかし、今回の調査に参加した労働者の大半は、原子力産業の揺籃期に働いており、現在の基準をかなり上回る放射線量にばく露したと、チームは述べた。
  この調査結果は、7月29日付けのオンライン版英国医療ジャーナル(British Medical Journal)、 http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/abstract/bmj.38499.599861.E0v1に発表された。