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NSC発行「Safety + Health」2005年10月号

産業特集

 運輸業

列車のブラックボックス、強度アップを義務づけ

 ワシントン − 連邦鉄道庁(Federal Railroad Administration: FRA)はこのたび、機関車の事故記録装置について、調査官が列車事故の原因を特定するのに役立つよう、衝突事故の際の残存性を向上するよう義務づけた最終規則を発表した。
  規則では、「ブラックボックス」は、列車事故による火災、衝撃、液体への浸漬その他の起こりうる損傷により、データを消失することのないよう、頑丈でなければならない。
  規則ではまた、記録装置は、警笛の作動、自動速度制御装置や、機関士の表示盤に送られてくる列車制御運行指示などといった、追加のデータを捕捉して記録せねばならない。現在、機関車の事故記録装置は、列車の速度、自動式エアブレーキの使用の有無、減速地点、運転室の信号指示を捕捉している。
  規則は、データの記録に磁気テープを用いる旧式の事故記録装置を、新型の電子メモリーモジュールと取り替えるのに、4年間の猶予を鉄道各社に与えている。
  鉄道各社はまた、事故を記録した事故記録装置のデータを、現行の30日間ではなく、1年間、保管しなければならない。