NSC発行「Safety + Health」2006年5月号
掲載日:2006.10.31
運輸業
2005年の列車事故、脱線事故は減少
ワシントン― 連邦鉄道局(Federal Railroad Administration)によると、列車事故、脱線事故は、2005年には減少した。
2004年と2005年とを比較した暫定データによると、鉄道事故総数は、7.9%減少した。また、幹線道路との踏み切りにおける死亡者総数は、3.5%減少し、踏み切りでの衝突事故率は、100万マイルあたり3.81件と、過去最低値を記録した。
ノーマン・Y・ミネタ運輸長官(Norman Y. Mineta, Transportation Secretary)は、今年、事故が発生する前に、問題が潜む区域を特定しようと、連邦監督官がデータの検証を開始すると述べた。連邦鉄道局は、2台の新しい自動式軌道検査車両を導入し、年間の検査軌道マイルを3倍にする。
暫定データではまた、全列車事故の筆頭原因である人的要因による事故件数は、昨年、12.8%減少したことが判明した。従業員の業務上傷害率も12.7%減ったが、他方では、列車対列車衝突事故が8.4%増加した。ジョセフ・H・ボードマン長官(Joseph H. Boardman, Administrator)によると、連邦鉄道局は、ヒューマン・エラーを減らす規則の開発を急いでいる。ヒューマン・エラーでもっとも多いのは、転轍機の切り換えミスや、安全を確認せずに車両を押したり突いたりする、隣接する軌道を妨げるような位置に車両を放置する、である。規則案は、9月に刊行される予定。
連邦鉄道局は、「間一髪の事態(事故には至らないケース)」を調査するパイロット・プロジェクトや、鉄道労働者の疲労に取り組む調査も含め、ヒューマン・エラーを減らすための他のイニシアチブにも取り組んでいると述べた。
NTSB、2005年の航空事故増を報告
ワシントン― 全米運輸安全委員会(National Transportation Safety Board: NTSB)が発表した暫定統計によると、2005年の民間航空機事故は、定期航空、汎用航空とも増加した。
米国の民間航空事故は、2004年の1,717件から、2005年には1,779件に増えた。しかし死亡者数は、630人から600人に減った。
汎用航空機事故は、2004年の1,617件から、2005年には1,669件に減少した。汎用航空機事故率は、2004年の10万飛行時間あたり6.49件から、2005年には6.83件に増えた。死亡事故率は、1.26件から1.31件に増加。死亡者数は、558人から562人に増えた。米国の航空統計については、 www.ntsb.gov/aviation/Stats.htmで詳細を閲覧されたい。 |