RoSPA発行「OS&H」|2001年12月号
ニュース
2店のうち1店が暴力行為の被害をうけている
小売商店の半分近くが暴力行為の被害をうけており、その3分の2はこの一年以内に発生している。業界誌“独立小売ニュース(Independent
Retail News)”の調査によるとこういった事件の有罪判決率はどんどん下がっているとの事。
屋根の踏み抜き事故に注意
今業界が策定中の基準は新築または修理中の屋根強度を正しく評価できると英国安全衛生庁(HSE)は言っている。
英国安全衛生委員会(HSC)は2004年に照準を合わせる
HSCは4カ年計画(2001/2004)の残された3年間の最重点施策として労働災害と労働疾病の減少を挙げた。この計画は、関係する事業者・労働者・組合・安全衛生の専門機関・政府の関係部署・行政機関から幅広く意見を聞き、緊密に意見を交わした結果、策定されたものである。
(1)労働災害・労働疾病による損失日数を2010年までに現在の30%減とする。
(2)労働災害を含む全死亡事故及び重大災害を同じく10%減とする。
(3)労働疾病発生件数を同じく20%減とする。
(4)上記目標の半分を2004年までに達成する。
農業における死亡事故が多発は不名誉
昨年、農作業事故で死んだ人が53人となったのは非常に残念な事である、とHSC会長のビル・キャラハンは言った。彼は農業に従事するすべての人は人命を失う悲劇を防ぐためにもっと努力をしなければ、と言った。
英国安全衛生委員会・安全衛生庁(HSC/HSE)は意見をもとめる
HSC/HSEは“2002年の調査研究方針の概要”を公表した。これはその内容 について意見を聞きそれを反映したものにしたいという意図である。この方針書の最終版は2002年2月に発行される予定。当局は現時点及びこれから出て来る問題をできるだけ幅広くカバーし調査研究の対象としたいという考えである。
消防当局が、小売り業者の面倒を見る
トレント(Trent)市のハルフォーズ&ストーク(Halfords and Stoke)社にスタッフォードシャー(Staffordshire)消防救急署が協力することとなった。消防署が小売業者とが協力関係をもつのは国内初の事である。
労働組合会議(TUC)、アスベスト問題を一歩進める
TUCの総括評議員であるモーリン・ルーニィ(Maureen Rooney)はアスベスト問題に関する組合のキャンペーンをさらに強化すると表明した。いまだに英国内で毎年4000人以上の人が死んでいる、という。ゲイツヘッド(Gateshead)での演説で彼女は次の事を要求した;
- 世界中でのアスベスト使用禁止
- 使用箇所を登録公表することをヨーロッパ中の事業者に法的に義務づける
- 犠牲者に対する公平な対応。
EUが提案しようとしている振動指針は費用がかかりすぎる
英国エンジニアリング事業者連盟(Engineering Employers' Federation : EEF)によれば、
EUがまもなく出そうとしている振動に関する安全指針はいま多くの企業で基本的にはよい方法だとされているものを違法だとし一方では役に立たないと思われる方法をおしつけている、という。
同じくEUの振動指針はおかしい、と英国石材協会
石材協会(Quarry Products Association, QPA)によれば、EU議会から提案されている工場や装置から出る振動の労働者への影響を軽減すべき指針がもし適用されると、英国内工業の存続を脅かすものであり何千もの石切場の職が危うくなるであろう、という。
英国電気技術者協会の技術能力評価ガイドライン
事故と隣り合わせの商売、製造業から鉄道輸送業、電力業から防衛産業までの多くの産業において自分たちのハード、ソフトすべての分野の技術者の能力を事故防止と事業の維持という観点から評価しておく必要があると電気技術者協会(Institution
of Electrical Engineers, IEE)はいう。
新しい建設工事手引 発行―英国安全衛生庁(HSE)
HSEの手引書の中ではもっとも知られている“建設工事における安全衛生(Health
and Safety in Construction)”(HSG150)が改訂された。災害や疾病に関する新しい事例や最新の安全用具について多くが記載されている。
建設業の“みんなでうまく仕事をやろうWWT-4C運動”表彰式
より安全な建設産業を創りだす運動で業績のあったものに対する表彰式が10月17日ロンドンでおこなわれた。この表彰式も全国に知られるようになった。
ところで、WWT−4Cとは、
Working Well Together みんなでうまく仕事をやろう
と、
- Cooperation 共同作業
- Communication 意思疎通
- Competence 高い技術力
- Commitment 責任遂行
の4Cです。
RoSPAとホンダが組んでトラック運転手を対象とした研修コース
英国王立災害防止協会(RoSPA)と車のホンダが陸運業トラック運転手を守るために手を組んだ。ホンダモーター教程(ホンダMACと呼ばれている)の契約をした企業や各種団体には、RoSPA独自の輸送業者のための訓練を受けたりアドバイスを得るという特典もある。
木材加工の安全カードができた
木材加工機械安全カードの最初の二枚ができた。このカードは英国木材加工業連盟(British
Woodworking Federation : BWF)が木材加工機械協会(Woodworking Machinery
Suppliers Association)の協力を得て発行したもので木材加工機械の運転の基本となる事項がわかりやすく書かれている。つづいて20枚あまりが2002年末までに発行される予定である。
建設業訓練委員会(Construction Industry Training Board : CITB)が"ショーケース2001"(CD-ROM)を無料で公開へ
建設コースをもつ専門学校を含めた安全衛生に関するトレーニングを実施している人向けで、管理者、現場監督、職長、建設工事従事者、見習などが対象である。その内容は、
- 作業足場の検査
- 墜落災害とその防止
- アスベストにひそむ危険
- 掘削作業の安全
- 管理監督者の責任
- 狭い場所での安全作業
- 吊上げ装置の安全
から成る。
EU 安全衛生週間のニュースのまとめ
- 職場の安全を向上しなければ―GMB (Britain's General Union)
- コダック研究開発部門で安全教室スタート
- パイプライン輸送のトラスコ、140万ポンドかけて安全推進
- 北アイルランドのベルファスト(Belfast)では中小企業に的を絞った安全大会
- RoSPAバーミンガム本部で“災害事例に学ぶ”会議開催
- 墓地は子供たちにとって危険な場所―安全衛生庁
- 会社役員に対する教育―彼等の安全責任