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RoSPA発行「OS&H」|2001年7月号




ニュース


事故調査は必須義務
 報告義務のある業務関連事故、疾病、または深刻な障害を招いたかもしれないニアミスについて、企業・団体に調査義務を課そうとするHSC(安全衛生委員会)案が、協議されている。


エレベーター・巻き上げ機ガイド
 HSE(英国安全衛生庁)は、小企業に照準をあてた、エレベーター・巻き上げ機の徹底検査・試験に関する簡単な手引書を発行した。


鉄道・道路交通リスク調査グループを設置
 2月、セルビィ市近郊のグレート・へックで10人が死亡した、交通事故に起因する列車衝突事故を受けて、HSCは、道路交通による鉄道への危険調査を行う作業チームを発足した。


請負労働者、火だるま
 ハル市下級裁判所は、JTスミス・アンド・ネフュ―社に対し、同市ヘッスル通りで、同社の請負労働者一名が、火炎に包まれた事故で、最高の罰金刑2万ポンドを科した。


CIRIA環境配慮型経営改善クラブ
 CIRIAは先日、3地域に環境配慮型経営改善クラブ(EPICs)を設置し、環境配慮型経営に改善したいと希望する建設業中小企業90社を支援する。


発注者/請負人関係コース
 政府の「安全衛生活性化」資料は、典型的な職場は、変化しており、しばしば、小規模請負業者、下請業者と親会社の従業員の混成がみられると指摘する。
 これを受けて、労働安全衛生協会(IOSH)は、「発注者/請負人関係の管理」と題する訓練パッケージを開発。これは、発注者の役割、発注者の請負人との関係を、現行法規や最善の慣行に照らして、吟味しようとしたものである。


小規模事業のための労働安全衛生計画
 1998年、リバプール市労働衛生戦略の一部を実施し、HSE、小規模事業当局など関連当局を幅広く動員するため、リバプール市小規模事業実行グループが設立された。同グループは、最近、二つの新しい計画を提唱した。


成功は無事故から:欧州安全衛生週間のテーマ
 昨年の欧州安全衛生週間は、英国の7千もの団体の参加を得、400万人以上の労働者にメッセージを発した。
 HSEは、今年の欧州安全衛生週間(10月15日〜)で、昨年を上回る成功を期待、テーマの「成功は無事故から」に照らし、労働災害防止に照準をあてる。HSEは、国内の団体多数の参加を期待、膨大な数にのぼる年間死傷者数の削減対策を検討する。最新の統計では、業務関連で年平均400人が死亡、百万人以上が負傷。悲嘆や苦痛といった甚大なコストのほか、英国経済に180億ポンドの損失を与えている。


単車運転者免状コース
 RoSPA(イギリス災害防止協会)が、単車運転者のための新しい資格を提供する。これは、職業運転者や訓練者に益するところ大であろう。


建設フォ―ラム議長にイーガン氏
 建設業戦略的フォーラムが、今月始動、ジョン・イーガン氏が議長を務める。


職業能力向上と労働安全衛生
 欧州労働安全衛生機構の最新の報告書は、ヨーロッパ労働者の職業能力向上に安全衛生対策がいかに貢献しているか、初めて指摘した。同報告書は、加盟国13ヶ国、 26のケーススタディを収録。事例は全て、「予防」、「リハビリテーション」、「再統合」、「健康増進」を通じた、前向きの取り組みを強調している。


良き隣人フォーラム
 バーミンガム市安全衛生・環境協会は、HSEの支援を得て、良き隣人計画下、良き隣人フォーラムを開催する。この催しは無料で、大企業に対し、各々の安全衛生管理に関する経験を、近隣の企業や納入会社などと分かち合うよう、奨励する。目的は、小規模企業の安全衛生管理能力の改善である。バーミンガム市モーターサイクル博物館で開催される本フォーラムは、9月25日午前8時開会、午前11頃閉会する。詳細は、バーミンガム安全衛生・環境協会のアンディ・チャペル氏、電話07071226212、email:secretary@bhsa.org.ukに連絡されたい。


CITB登録
 建設業訓練委員会(The Construction Industry Training Board : CITB)は、全く新しいオンライン登録照会システム、www.registrationdirectory.co.ukを発足させた。これにより、CITB登録者は、オンラインで、他社の登録をチェックできる。


ストレスに10万ポンドの損害補償
 カンブリア州議会の元デイ・サービス職員、ジャネット・メリング氏とジーン・チャドウィック氏は、業務関連ストレスに対し、それぞれ51,414 ポンド、60,348ポンドの補償を得た。このストレスで、2人は失職していた。


ディー・アープ氏、NEBOSH賞を受賞
 RoSPA代表、ディー・アープ氏は、1999年、NEBOSH国家資格第1部で、最高の成績を収めたとして、NEBOSH賞を受賞。同氏は、2000年、第2部でも最優秀の成績を収め、前年に匹敵する快挙を上げた。5月のNECでの安全衛生展示会では、同氏の健闘と勤勉を称え、ノーリッチ組合リスク・サービスのテレサ・バドワース氏が賞を授与。ディー・アープ氏は、現在、ロシアン大学病院NHSトラストの安全衛生部長で、元RoSPA訓練生。


潜水夫救助
 国際海洋請負業者協会(International Marine contractors Association : IMCA)が刊行した、新しい手引きは、海洋施設から作業する潜水夫の救助を扱っている。海上供給潜水と飽和潜水の両者をカバーしたこの手引きは、海洋施設からの緊急避難時に、危険を軽減するよう、操業者および請負業者を支援する目的で作成された。本手引きは、一冊5ポンド(会員)、 10ポンド(非会員)で、ロンドン市ヴァックスホル・ブリッジ通り235番地のカーリルハウスで購入できる。電話:0207931817、ファックス:02079318935、email:imca@imca-int.com、ウェブサイト www.imca-int.com


殺虫剤製品手引き
 HSEは、2001年の殺虫剤製品規則の規程が、製品の売買人や利用者にどう影響を及ぼすのかを説明した、安全衛生手引き3冊を出版した。


可搬式圧力容器規則
 今月、可搬式圧力容器規則(Transportable Pressure Vessels Regulations : TPVR)が、全面的に発効する。規則は、ガス運搬用ボンベなど、特定の可搬式圧力容器に適用される。


由来不明ソフト
 もともと安全性のために開発されていないソフトウエア・パッケージを、どうすれば、安全関連プログラム・システムに利用できるのかを考察した、ソフトウエア・コンサルタント、アデラードの2つの調査報告書が、HSEから出版された。


RoSPA賞の授与
 5月、バーミンガム・メトロポールで開催されたRoSPA労働安全衛生賞受賞式典では、国内外1千社近くの企業・団体が、その優秀な安全実績を表彰された。
 英国の労働安全最優秀賞であるジョージ・アール・トロフィーは、トヨタ自動車(UK)(株)に、RoSPA労働安全訓練賞は、ヨークシャー・エレクトリシティ・グループ・サプライ公開有限会社に、中小企業向けのノーリッヂ・ユニオン・トロフィーは、サウサンプトンの建設会社トラント・エンジニアリング社に、労働衛生管理最優秀者に与えられるアストロ・トロフィーは、今年は、イースト・チェシア(国民健康保険)トラストにそれぞれ授与された。


ジョージ・アール賞
 今年のジョージ・アール賞には、安全衛生管理システム・文化や、法人シティズンシップの一環としての安全衛生福祉の増進に向けた総合的アプローチの開発で傑出した達成度を評価して、トヨタ自動車が選ばれた。選考過程で他社を排して同社が選ばれたのは、連続した災害記録の低さのみならず、筋骨格障害対策や従業員の業務外安全も含めた安全衛生への革新的なアプローチを、選考委員会が評価したためである。委員会はとくに、上級管理者の「統制された」リーダーシップと従業員各人らの活発で情熱的な参加意識の一致に感心した。
 製品革新賞は、5月、NECの安全衛生展示会で、ヘッド10化学酸素セットを製造するセムコ(株)に授与された。英国安全産業連盟がスポンサーとなっている同賞は、前年度に売り出された最優秀の新製品・サービスを表彰する。ジョン・カレン元HSC委員長が、選考委員会の長を務めた。他の受賞者は、ユニライン・セイフティ・システムズ(水平式命綱)、スキャフタグ(株)(安全レール)、STS(株)(円筒形滑車)、HSE(電気安全の基本),センチュリオン・セイフティ・プロダクツ(視覚安全ヘルメット)。