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すべり・つまずき防止キャンペーン(イギリス)
TUC - Trade Union Congress in UK

資料出所:The RoSPA Occupational Safety and Health Journal
「OS&H」|2003年3月号 p.3
(仮訳 国際安全衛生センター)


TUC (Trade Union Congress)の新しい調査によると、毎年、約9000人が、仕事中のすべり・つまずきにより、骨折、その他の深刻な傷害を負っていることが明らかになりました。そのためTUCは、職場におけるすべり・つまずきに関するリスク評価の実施を、事業者に要請しています。
 職業上の転倒に関するTUCの報告書:「仕事中のすべり・つまずきの防止(Falling down on the job: preventing slips and trips at work)」は、イギリス全土の職場に本拠地を置く、労働組合の安全代表者による最近の調査に基づいています。調査対象となった800ヶ所の職場で、年間、約15,000件のすべり・つまずき事故の発生が判明し、調査を受けた組織の84%に、問題となる危険因子が確認されました。
 労働者は、保健衛生分野において災難に合う可能性が最も高く(この分野における事故は報告されているうちの44%にも及んでいます)、地方自治体、政府の省庁を含む行政分野においても2,433件の事故が発生しています。
 すべり・つまずきが最も起こりやすいのは、床が水やこぼれた液体などでぬれている場合(事故例のうち、43%)、あるいは不適切な場所に放置された障害物がある場合(31%)でした。組合の安全代表者は、この様な種類の事故の大半は、階段(29%)、職場の床(28%)、屋外(27%)で起きたことに注目しています。
 TUCの新書記長であるBrendan Barber氏 は、以下のように述べています。「多くの事業者達は、古くからある職場内の危険因子を、全て忘れてしまったように思います。しかし、すべり・つまずきは、仕事においてなくなることのない主な傷害の最大原因であります。毎時、イギリス内の誰かが、仕事中に骨折をしているのです」
 「すべり・つまずきは、簡単なリスク評価により容易に防止できますが、あまりにも多くの事業者が、その問題を避けて通っているのが現状です」
 報告書は、以下の事項を要求しています。
  • 職場における事故として最も一般的であるすべり・つまずきについて、よりいっそう周知してもらう。
  • 定期的にすべり・つまずきが起きる場所に関して、事業者は、具体的なリスク評価を実行しなければならない。
  • 問題の取り組みに対する、協力関係の促進(すべり・つまずき防止について相談をうけた者は、安全代表者のうちわずか45%で、事故後に、問題について告げられた人は50%でした。)
報告書には、かなりの調査例が記載されています。
より詳しい情報をお求めの方は、下記をご覧下さい
ウェブサイト http://www.tuc.org.uk/