このページは国際安全衛生センターの2008/03/31以前のページです。

高所からの墜落・転落に関する調査結果
Falls from height research findings

資料出所:The RoSPA Occupational Safety and Health Journal
「OS&H」|2003年9月号 p.2
(仮訳 国際安全衛生センター)



 HSEは、作業場における高所からの墜落・転落に関する潜在的要因を特定する新調査と、それら要因をコントロールする最も有効な方法を発表した。調査報告書「高所からの墜落・転落 - 防止とリスク管理効果(Falls from height - Prevention and risk control effectiveness)」は、以下の事項を提供している。
  • 高所からの墜落・転落の発生率の改善を評価するための明確な基準
  • 人、ハードウェア、外部要因を含む、高所からの墜落・転落に影響を及ぼす要因の数量化モデル
  • 対策の選定、達成目標の設定、改善状況の観察のためのツールキット
 1996/97年度から2000/01年度における高所からの墜落・転落に関するRIDDOR(負傷・疾病・危険事態報告規則)の事故データが、BOMEL Limited(イギリスのコンサルタント会社)によって分析され、高所からの墜落・転落事故の頻度が一番高いのは、建設業と農業であることが確認された。調査は、高所からの墜落・転落の重要問題と、防止及びリスク管理するために役に立つ対策に関して合意意見を得るために、これらの分野の主要関係者とともに行われたワークショップでの協議を参考にしている。
 その後、試みが最も適切に活かされるよう、高所からの墜落・転落のリスクを管理し防止するための各種対策の有効性の特定、比較を進めている。
 重要な問題として、以下のような点が強調されている。
  • 高所作業のハザードを削減するための計画と企画者の重要性
  • 十分なガイダンスと情報は役に立つが、しかし、人々がそれを認知し、実際に役立てること。
  • 特に階段のような低い所からの転落の重大さとその総数。報告書によると、過去5年間における非死亡事故と傷害の約60%は、2m以下の低位置からの墜落・転落によるものであることが判明した。
  • 優れた安全衛生の実践によって生じる経済上の利益について、よりよい理解と周知を必要とする。
 調査は、高所からの墜落・転落優先プログラム(Falls From Height Priority Programme)の活動を支援し周知させるために、HSEにより委託されたものである。そのプログラムマネージャーであるDr. Bill Gillanは、次のように述べている。「この報告書は、高所からの墜落・転落を引き起こす要因を見抜く力を提供している。また、2010年迄に、高所からの墜落・転落による死亡と重大な傷害者数を10%削減するという目標達成に役立つツールとして、優先プログラムを提供している。」

 「Falls from height - Prevention and risk control effectiveness」 RR116(ISBN 0 7176 22221 5)は、以下で入手可能。価格 £50。
 HSE Books : PO Box 1999, Sudbury, Suffolk, CO102WA, TEL: 01787 881165。


報告書「Falls from height - Prevention and risk control effectiveness」はこちらでご覧いただけます。

HSEの「墜落・転落」に関するプログラムのウェブサイトはこちら