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ストレスのサインに注意
従業員を追い込まないためのヒント
Watch for Signs of Stress Tips to Help Employees Cope
(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2003年3月号
p.1)
(仮訳 国際安全衛生センター)
ストレスは命をむしばむ。これは誇張ではなく、文字通りそう言える。昨年秋に公表された調査によれば、ストレスの多い仕事をしている人の場合、心疾患による死亡率が通常より2倍も高いという。ストレスの多い仕事であることを最も端的に示すものは何かといえば、仕事のために費やした労力と、会社がその見返りとして用意してくれている報酬(これには社会的認知、仕事の安定性、キャリアップの機会も含まれる)との間にギャップがあると労働者本人が感じていることである。
では、自分の監督下にある労働者が心疾患あるいはもっと深刻な状態になるようなストレスをかかえているかどうかは、どうやって判断したらよいのだろうか。カナダ労働安全衛生センター(CCOHS)によれば、ストレスをうまく処理できない労働者は以下のような徴候を示すという。
- 遅刻、早退なども含めた、仕事の能率の低下。
- 短気。
- 敵意の混じった、あるいは議論を挑むような態度。
- 喫煙、飲酒量の増加。
- 物事を先延ばしする傾向。
- ひきこもり。
職場でのストレスを減らすために監督者ができることもある。国立労働安全衛生研究所(NIOSH)では、以下のことを推奨している。
- 労働の負担を労働者の能力と力量に見合ったものにすること。
- 仕事に意味、刺激を与え、労働者が自分のスキルを十分活かせるチャンスを与えるようにすること。
- 労働者の役割と責任を明確に定めること。
- 仕事に関係のある意思決定と行動に参加する機会を労働者に与えること。
- コミュニケーションを活発にし、キャリア形成と将来の雇用に対する不安を取り除くこと。
- 労働者間の交流の機会を設けること。
- 仕事以外の要求や義務をきちんと果たせるような作業スケジュールを立てること。
もちろん、すべての監督者が上の提言を全部を実行できるわけではないので、変えられるものはどれかを現実的に検討することになるが、可能な限り、労働者がストレスに効処しやすい作業環境を作る必要がある。できれば、上の提言のいくつかを容易に実現できるよう、経営陣に後押しを依頼するとよい。
深刻な問題であるストレスを減らすための最も手軽でよい方法は、笑いを活用することである。新聞雑誌のマンガ欄を読んだり、同僚とジョークを交わしたり、何でもない物事にユーモアの側面を見い出したりすることがストレス軽減に大いに役立つ。
忘れてはならないのは、監督者自身も人間であり、したがってストレスをかかえこむ可能性があるということである。自分のストレスがどの程度かを把握し、自分の状態に応じて日々の仕事を調整することが大切である。
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