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コンタクトレンズに注意 Contact Lenses Require Caution
(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2003年11月号
p.2)
(仮訳 国際安全衛生センター)
シカゴの米国労働環境医学学会(American College of Occupational and Environmental
Medicine)によると、米国では3,400万人の労働者がコンタクトレンズを使用しており、化学物質の取り扱いが必要な産業に従事している労働者も少なくないという。目に危険を及ぼす可能性がある環境でコンタクトレンズの使用を許可することはかまわないが、企業は以下に掲げる指針に基づいてコンタクトレンズ・プログラムを作成する必要がある、と同学会は言う。
1. 書面による方針を作成する。目と顔を保護する必要性をはじめ、必要に応じて作業場所や作業内容ごとにコンタクトレンズの着用を制限することなどを盛り込んだ、コンタクトレンズ使用に関する安全上の一般的要件を文書化する。コンタクトレンズの着用制限についてはケースバイケースで判断する。
2. 目をけがする危険性について評価を実施する。個人用保護具の基準(1910.132)に基づいて目に危険を及ぼす可能性がある環境を評価し、コンタクトレンズ着用者を対象に目と顔が適切に保護されているかどうか(1910.133およびANSI
Z87.1A 1998)を評価する。この評価は、認定インダストリアル・ハイジニスト、認定安全専門家、毒物学者、および労働衛生医、もしくは看護師など、適任の有資格者が実施する必要がある。
3. 研修の実施。コンタクトレンズの使用およびコンタクレンズ着用者の応急処置に関して労働者に研修を受けさせる。化学物質に暴露した場合には、ただちに目を洗浄し、できるかぎりすみやかにコンタクトレンズを外す。コンタクトレンズを使用している労働者に対しては、目が赤くなったり、刺激状態になった場合には、すぐにコンタクトレンズを外すよう指示する。コンタクトレンズは、手を洗った後、必ず清潔な環境で外すようにする。
4. 個人用保護具を用意する。コンタクトレンズの着用および目と顔の保護に関するOSHA規則を遵守する。連邦規則集に収録されている個人用保護具前文(1910.132)と呼吸器の保護(1910.134)では、全面形マスクおよびその他の目を保護する保護具を着用している場合にコンタクトレンズの使用を許可している。
5. 部外者に注意を喚起する。目と顔を適切に保護する保護具を着用していない場合にコンタクトレンズの使用が制限される区域があれば、これらの区域の存在を従業員および部外者に知らせる。
6. 監督者、救急救命要員(first aid responder)、救急医療班に注意を喚起する。監督者と救急救命要員は、目に危険を及ぼす可能性のある環境でコンタクトレンズを使用しているのはどの労働者かを把握している必要がある。
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