変化を促すには Influencing change
(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2004年2月号
p.3)
(仮訳 国際安全衛生センター)
人は安定した状態を切望し、絶え間ない変化を嫌うものである。人は改善のための変化に抵抗することすらある。既知のものの方が、未知のものより脅威は少ないからである。
監督者とチームリーダーは、職場における変化を受け入れるよう各人を説得する立場に立たされることがある。NSCによれば、変化を受け入れるよう個人を説得するための打ち合わせを行うときは、次の5つのステップに従って打ち合わせを周到に準備する必要がある。
1. |
前もって計画を立てる。説得の相手はどのようなリーダーシップスタイルを持っているか、あなたの目標を支持しているか、中立か、反対かをあらかじめ考慮しておく。変化はその個人にどのようなメリットをもたらすかを考える。協力的な同僚の助けを借りて打ち合わせの練習をする。 |
2. |
打ち合わせは前向きに始める。リラックスした雰囲気を作る。打ち合わせをする理由を述べ、打ち合わせの目的について合意を得る。信頼を確立する。 |
3. |
変化について意見をかわす。自分の考えを示し、ついで相手が不安に思っていることについて話し合う。その心配は合理的か、感情的か、周囲に影響されたものかを考える。相手が不安に思っていることを大切にする。 |
4. |
互いの問題解決に取り組む。自分が同意できるものと意見が異なるものとをリストアップする。判断基準と優先課題のうち重要なものを相手と共有する。自分の優先課題と相手の優先課題の両方を満たせるような解決法を考える。 |
5. |
約束を取り付ける。相手が変化の受け入れに乗り気でない場合には、短期間でも試すよう約束してもらう。これに同意してもらえない場合には、自分が言ったことについて少なくとも考えてみるよう約束を取り付ける。腰の低いセールスマンになったつもりで相手に接する。 |
以上に加え、変化を促す際につい陥りがちな決定的間違いが9つある。
- 相手の意見を求めずに行動する。
- 意見を求めておいて無視する。
- 適切な土台を築かずに話を進める。
- 変化が一部の人にとって脅威と映る可能性がある点を見落とす。
- 当事者にとってどんな意味があるかを説明し忘れる。
- せっかちになる。
- 小さな、少しずつの変化のメリットを無視する。
- あまりにたくさんのことを一度に変えようとする。
- 適切なコミュニケーションを欠いている。
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