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詰まったコンパクターに巻き込まれないために
Stay out of a jam with compactors

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2004年1月号 p.2)
(仮訳 国際安全衛生センター)



 NIOSHの最近の報告によると、1992年から2000年までの間に、梱包機やコンパクター注)の圧縮用ラムに押し潰されて34人の労働者が死亡したという。取扱と搬送を容易にするために段ボールやくず鉄、その他の廃棄物を圧縮する梱包機やコンパクターは、製造業や小売業などで幅広く使われている。
 NIOSHによれば、死亡事故は、従業員が詰まった原料を取り除こうとコンパクターに入ったときにしばしば起きているという。梱包機やコンパクターではよく原料詰まりが起きるが、これらの機械の多くは、原料が動けば自動的に作動するようになっている。自動的に作動する機械の場合、原料が詰まると圧縮ラムは動作を停止する。圧縮ラムは原料詰まりによって一時的に停止しているだけなのだが、従業員は機械が依然動作中であることに気付かないことがある。このような場合、機械の電源を切断していなければ、詰まった原料を取り除いたときに圧縮ラムが突然動き始める可能性がある。
 梱包機やコンパクター関連の死亡事故の原因には、このほかに、ラムの通り道に転落する、動作中の機械に巻き込まれる、などがある。

 労働者の安全を維持するために、NIOSHは事業者に以下のことを行うよう勧告している。
  • 機械のガードの保守、すべてのインターロックと緊急停止装置の正常動作の確認も含め、機器の定期的な点検および保守のための手順を確立する。
  • コンパクターや梱包機の危険を周知させるために労働者を教育する。
  • 詰まった原料を取り除くときに供給シュートに安全にアクセスできるようにする。
  • インターロックや制御スイッチを決して無視したり無効にしたりしないよう、また機械の動作中はすべてのガードを所定の位置から動かさないよう労働者を教育する。
 NIOSHは又、詰まった原料を従業員が取り除くときは、以下の手順を守らせるよう従業員を教育することを勧告している。
  1. 機械から電源を切り離す。
  2. 遮断器をロックして電源が入らないようにする。
  3. 遮断器にタグをつけ、電源を切断したままにしておかなければならないことを他の従業員に知らせる。
  4. 圧縮チャンバーで作業する前に、動く可能性のあるすべてのラムを機械的に固定する。
  5. 作業を始める前に、機器をテストして電源が入らないことを確認する。
  6. 作業している労働者全員の所在を確認してからコンパクターや梱包機の電源を入れる。
詳しくはwww.cdc.gov/niosh/docs/2003-124を参照のこと。


注)コンパクター−−−固形廃棄物等を処理しやすいように圧縮する機械、圧縮機