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5分間の安全ミーティング:
夏の暑さから労働者を守る

Five Minute Safety Meeting: Protect employees from summer heat

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2004年7月号 p.2-3)
(仮訳 国際安全衛生センター)



 夏の暑さが労働者に重大な問題を引き起こすことがある。人間の身体は労働中に熱くなり、「正常な」体温を保つために発汗する。しかし時として身体が酷暑についていけなくなることがあり、これが原因で種々の重大な健康上の問題が生じる。
 あまりの暑さは仕事の能率を下げるだけではなく、実際に従業員が傷害を負うリスクを高めることがある。強烈な暑さは脱水症状、けいれん、熱中症、卒中を引き起こしうる。
 こうした傷害から労働者を守るために、疾病対策予防センター(CDC)とOSHAは次のようにアドバイスしている。
  • 冷たい水を終日たっぷり飲む。15分ごとにコップ1杯の水を目安にするとよい。
  • 作業前は軽めの食事をとる。
  • カフェイン、アルコール、および大量の砂糖の摂取を避ける。
  • 熱いときに薬を使用すると副作用が出るかどうか、医療機関に確かめる。
  • 繰り返し休憩を取る。できれば涼しい日陰がよい。送風機を使用する。
  • 戸外で作業するときは、できるだけ日陰で作業するようにする。
  • 木綿製の明るい色の服を着る。
  • 最もきつい作業は一日のうちで最も涼しい時間に行う。
  • 暑い場所での重労働は、ほかの労働者と交代で行い、何人かは休憩できるようにする。
  • 新しい仕事で暑い場所に移動したときは、仕事を始めてから最初の2週間は特に注意する。
  • 熱射病になったと思われる労働者が出たら、ただちに救急サービスに出動を要請する。病人を日陰に移動し、着衣を緩める。皮膚を冷たい水で拭うか、冷たい水を散布し、風をあてる。
  • 従業員が防護服を着用して作業する場合には、通常より多めに休憩させるようにする。体温と心拍数のチェックが必要になる場合もある。環境保護庁(EPA)では、作業現場の気温が華氏70度(約21℃)以上の場合には、保健従事者が体重、体温、心拍数を監視することを推奨している。