春の天気にひそむハザード
Spring weather hazards
(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2004年3月号 p.2-3)
(仮訳 国際安全衛生センター)
春と聞いて猛吹雪を思い浮かべる人は少ない。しかし、春は米国の多くの地域で天気が荒れる季節であり、猛吹雪もこうした春の天候パターンの一つである。
建設業、漁業、海運、および農業に従事する労働者は特に注意が必要である。監督者は、暖かな気候が到来したからといって従業員があまり気を緩めることのないよう、注意を促す必要がある。
凍るような寒さや冷たい気温に長時間身体をさらすと、塹壕足炎(trench foot)、凍傷、低体温症などの重大な健康障害を生じる可能性がある。極端な場合には死に至ることもある。震えがとまらない、舌が回らない、動作がぎこちない、疲労を覚える、行動が支離滅裂である、などは危険な徴候である。
OSHAは、事業者と労働者が必要な予防措置を講じることができるように、同庁のホームページwww.osha.govに「低温ストレスカード(Cold Stress Card)」を用意している。カードに記載された助言のいくつかは以下に掲げるとおり。
- 危険が存在するかもしれない環境および職場の状態を認識する。
- 低温を原因とする疾病および傷害について労働者を教育する。
- 低温、雨、風に適した衣服を着用するよう労働者に注意を促す。
- バディシステム、つまりペアを組んで作業し、一方の労働者がもう一方の労働者の危険な徴候を認められるようにする。
春は雹(ひょう)と雷雨にも見舞われる。国立測候所(National Weather Service)は、荒天時に身の安全を守る方法を次のようにアドバイスしている。
戸外にいる場合:
- 可能ならクルマまたは建物の中に避難する。近くに建造物がない場合は、できるだけ地面に近い姿勢を取る。
- 地面にしゃがんでできるだけ体を小さくする。
- 塔、木、フェンス、電線などの高い構造物から離れる。
- あらゆる種類の水源から身を遠ざける。
- 髪の毛が逆立つような感じがしたら、落雷の可能性がある。両膝をついて前屈みになり、膝を腕で抱える。地面にべったりと横にならない。
クルマの中にいる場合:
- 道路の端の安全な場所にクルマを寄せて止める。木がクルマの上に倒れかかってこないか気を付ける。
- ハザードランプを点灯する。特に豪雨の場合、これは重要である。
- クルマの中にとどまる。
- 鉄砲水に気を付ける。鉄砲水が発生する気配を察知したら、クルマを捨てて一刻も早く高い場所へ移動する。冠水した道路には近付かない。
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