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業務関連自動車事故の防止
Preventing work-related vehicular crashes

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2004年3月号 p.3)
(仮訳 国際安全衛生センター)



 NIOSHによれば、米国の労災死亡者数で最も多いのが交通事故による死者である。2000年には1,347人の民間労働者が自動車事故で死亡しており、これは労災死亡者数全体の23.5%を占める。
 しかし事業者と従業員は対策を講じることができる。NIOSHは、「業務関連交通事故・課題と予防の機会(Work-Related Roadway Crashes - Challenges and Opportunities for Prevention)」と題した最近の報告書の中で、自動車事故を防ぐためのいくつかの提言を行っている。

事業者がするべきこと:
  • 義務付けられている仕事中のシートベルト着用を徹底する。
  • 仕事で運転する従業員が有効な免許証を持っていることを確認する。
  • 疲労管理を安全計画に組み込む。
  • 事故時の乗員保護レベルが可能な限り高い車両を用意する。
  • 特殊車両を運転するのに必要な訓練を従業員に確実に受けさせる。
  • 運転を主な職務とする従業員を対象に定期的な視力検査と総合健康診断を実施する。
  • 時間外または著しい長時間の運転を労働者に強制しない。
  • ドライバーが速度制限を遵守できるようなスケジュールを確立する。
  • 州の段階的運転免許法(graduated driver's licensing law)および児童労働法(child labor law)に基づいた方針を定める。
  • 運転を伴う業務の担当をより若い従業員へと徐々にシフトする。
従業員がするべきこと:
  • 安全ベルトを着用する。
  • 運転中は携帯電話を使わない。
  • 運転中は、食べる、飲む、運転に関係のない車両機能を調整するなど、気が散る作業を行わない。
 報告書の全文は、(800)356-4674に電話するか、またはNIOSHのウェブサイトwww.cdc.gov/niosh/docs/2003-119/にアクセスすれば入手できる。

参考
 NIOSHは、世界保健機関(WHO)などの諸機関と協力して自動車事故による死傷災害の防止に取り組んでいる。WHOはきたる4月7日、「2004年世界保健デー:道路交通安全(World Health Day 2004: Road Safety)」を開催し、世界規模での1年間の道路交通安全キャンペーンをスタートさせる。「2004年世界保健デー:道路交通安全」の詳細については、www.who.int/world-health-day/2004/en/を参照のこと。