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短絡アークフラッシュの危険性について注意を喚起するNFPA 70E基準 NFPA 70E standard helps short-circuit arc flash dangers
(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2004年9月号
p.3)
(仮訳 国際安全衛生センター)
太陽の温度より熱いアークフラッシュ爆発は、ほとんど瞬時に電気機器の部品から噴出する。過熱したこの短絡回路の温度は、華氏14,000度(摂氏7760度)にも達することがある。金属を溶かし、労働者に重度の火傷を負わせるのに十分な高温である。アークフラッシュの強い光は電気工の目を損傷することがあり、放電による圧力波は鼓膜を破ることがある。
シカゴの調査研究機関CapSchell Inc.によると、国内では毎日5〜10件のアークフラッシュ爆発が発生しており、報告されていない電気事故や間一髪の事例は、これをはるかに上回る頻度で発生しているという。この種のハザードに関してはあまり知られていない状態が続いているが、その一方で、電気安全の向上へ向けた取り組みも進められている。
全国防火協会(NFPA: National Fire Protection Association)の改訂自主基準70E「職場の電気安全のための要求事項(Electrical
Safety Requirements for Employee Workplaces)」は、電気作業に伴うハザード、フラッシュ防護限界、機器の電源切断方法、およびフラッシュのハザードの分析方法を取り上げて、労働者の啓蒙に貢献している。
NFPA 70Eでは、「電気的アークフラッシュにさらされる可能性がある場合には必ず耐フラッシュ火炎性作業服」の着用を求めており、具体的なハザードに応じて、推奨される耐火性個人用保護具を提示している。
専門家によると、強烈なアークフラッシュのハザードに耐えうる素材の種類については誤解もあるという。企業はNFPA
70Eによって以前よりも容易に、電気作業に必要な保護具を特定し、安全な作業慣行を徹底できるようになった。NFPA
70Eでは、各労働者が行うさまざまな作業を細かく拾い上げ、これを電圧ごとに分類している。ついで、防護服の着用が必要なハザードのリスクカテゴリーをいくつか提示している。リスクカテゴリーが決まれば、必要となるアーク伝熱能力値(arc
thermal performance value)と照らし合わせることで、必要かつ適切な防護服がわかるようになっている。
NFPA 70Eを入手するには、全国防火協会のWebサイトでhttp://www.nfpa.org/Codes/NFPA_Codes_and_Standards/List_of_NFPA_documents/NFPA_70E.aspにアクセスする。
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