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電気の点検に役立つチェックリスト
Checklist aids electrical inspections

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2005年8月号 p.1)
(仮訳 国際安全衛生センター)


全米安全評議会(National Safety Council: NSC)では、電気の点検を実施する際、チェックリストを使って作業を進めることを推奨している。適切なチェックリストにするには、以下の項目を含める。

1 配電盤。分岐回路のラベルが最新の状態を反映しているかどうか、配電盤の扉に貼ってあるかどうかを確認する。配電盤およびケーブルや電線管のコネクタにゆるみがないことを確認する。配電盤から3フィート以内に物を置いたり、配電盤のある区域や部屋に可燃性物質を置いたりしない。当該区域内または周囲に腐食や浸水がないか調べる。穴の開いたノックアウト、カバー、開口部が適切に覆われていることを確認する。

2 システムの接地。接地極導線の接続先が金属製水道管または地中に打ち込まれた接地棒であることを確認する。また、ボンディング・ジャンパーの接続部と補助接地極の取付部分を確認する。腐食を避けるため、これらの部品をむきだしにしておくべきではないが、保守や目視による検査ができるようにしておく必要がある。

3 配線(一般)。一時的配線が長期間使われている場合には、必ず固定配線に交換する。電線管および/またはケーブル類は損傷しないよう保護しなければならない。接続箱およびその他の機器への取付部分と接続部分にゆるみがあってはならない。むきだしの配線は一切してはならない。穴の開いたノックアウトおよびカバープレートをチェックする。フレキシブルコードとケーブルの応急接続部分は、適切に補修しなければならない。フレキシブルコードおよびペンダント・ドロップの絶縁体が損傷していないかどうか確認する。

4 電気機器/電動機械。すべての電気機器および電動機械が実際に接地されていることを確認する。電圧計を用いて不具合がないかどうか調べ、ほかの試験装置を使って必要な是正処置を決める。
 切断スイッチがどの機械を停止させるものかはっきり分かるようになっており、該当する機械のそばに設置されていることを確認する。切断スイッチを定期的に動かし、実際に機能することを確認する。配線にかかる張力が機器内部の電気端子に伝わらないようにするため、機器への電気の接続部にゆるみがあってはならない。設置した配線は、機械の使用中に損傷しないように必ず保護する。

5 小型電動工具。差し込みプラグのコード留め具が損傷していないかどうか、プラグの刃が壊れたり欠けたりしていないかどうか調べる。電源コードがゆるんでいないか確認する。オーム計を使い、漏電がないかどうか、機器の接地用導線が機能しているかどうか確認する。

6 コンセント。コンセントをテストし、必要な配線に見合ったものかどうか調べる。延長コードをなるべく使わずに済むよう、十分な数のコンセントが設置されていることを確認する。カバーが取り付けられていて、壊れていないことを確認する。タコ足配線をやめさせる。直付けコンセントボックスが損傷しないよう、保護されていることを確認する。

7 照明。オーム計を使い、コードとプラグのつながったメタルランプおよび取付具が接地されているかどうか調べる。すべてのコード留め具を調べ、接続部にゆるみがないかどうか確認する。ほつれのあるコードや古いコードは交換する。

8 漏電遮断器(ground fault circuit interrupter: GFCI)による保護。従業員が地絡による感電にさらされるおそれのある場所では、漏電遮断器で保護することが推奨されている。具体的には、トイレ、戸外の噴水、浴槽、調理台のシンク、ビル下の狭い空間、屋外に設置された回路、スイミングプール、その他の濡れた場所が該当する。漏電遮断器用テスターを使って、漏電遮断器がきちんと機能することを確認する。漏電遮断器で保護されたコンセントには、必ずそのことを示す表示をする。