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足場を確保する
Keeping a firm foothold

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2005年8月号 p.2)
(仮訳 国際安全衛生センター)


重機やトラックへの乗り降り、エアや電気の回路接続、トレーラーの取り付けや取り外しといった作業の最中に墜落・転落すると、重傷を負う可能性がある。事実、NSCの2004年度版『Injury Facts』によると、2002年には低所への墜落・転落による傷害が86,946件発生し、1993年から2002年までの間に6,207人が死亡している。

カンザス州ロレンスのカンザス大学運輸センターによれば、車両からの墜落・転落の最大の原因は、運転手が「三点支持(Three-Point Rule)」の原則を守っていないことだという。

三点支持とは、両手と片足、あるいは片手と両足など、四肢のうち3つまでが常に車両と接していることをいう。どんな場合でも、一度に動かせるのは一方の手または足だけである。三点支持を守れば、体がしっかりと支えられて最も安定するので、すべったり転落・墜落したりする危険性も減る。

従業員には、重機やトラックへの乗り降りの際に次のことを守るよう指示する必要がある。

  • 足を適切にサポートしてくれる、すべり抵抗の高い靴を履く。
  • キャビンを正面に見て乗り降りする。こうすると、地面に付くのは足の拇指球になる。前を向いてキャビンから降りると、かかとから地面に着くことになり、くるぶしや膝をくじく可能性が高くなる。
  • レールやハンドルを手でしっかりとつかむ。
  • 車両から降りるときは、地上に邪魔なものがないかどうか確かめる。
  • 一歩ごとに、前のステップの足弓の下、かかとのすぐ前に足を降ろす。
  • 悪天候時には特に注意する。
  • 空いた手に物を持ったまま降りない。荷物は車両のフロアに置き、地上に降りてから手を伸ばして取る。
  • 長時間運転した後は急いで降りない。筋違いを起こさないよう、ゆっくりと降りる。
  • 絶対に飛び降りない。着地したときにバランスを崩したり、降りたところがでこぼこの地面だったりすると、ころんだり筋違いを起こしたりする。
  • タイヤやホイールハブを足掛かりとして利用しない。
  • ドアのフレームやドアの端を手掛かりとして利用しない。
三点支持とは、両手と片足、あるいは片手と両足など、
四肢のうち3つまでが常に車両と接していることをいう。