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ニュース要約 News Briefs
(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2005年8月号
p.4)
(仮訳 国際安全衛生センター)
家族を通じてのアスベストばく露と中皮腫の発症に関連があるとの研究結果
『アメリカ産業医学ジャーナル(American Journal of Industrial Medicine)』(Vol.47, No.5)に掲載された研究によると、アスベスト作業を行った家族の一員を通じてアスベストにばく露している人は、何年も経ってから中皮腫を発症することがあるという。中皮腫は内臓を覆う膜組織のがんで、発生は比較的稀であり、最もしばしば胸腔内側の肺を保護する組織に発症する。
今回の研究は、アスベスト訴訟に関わった法律事務所を対象とした調査に基づくものである。研究は、アスベストにばく露した労働者の家族のうち、1990年以降に中皮腫と診断された患者は32例あったと報告している。研究者らによれば、患者の中で最も多いのは妻または娘で、アスベストばく露からがんの発症までの経過時間は、ほとんどの事例で40年を超えているという。
騒音と一酸化炭素へのばく露が聴力損失につながる可能性
モントリオール大学で行われた新たな研究によると、職場の騒音と一酸化炭素へのばく露は、聴力損失をもたらす可能性があり、特に25〜29年間職業性騒音にばく露した労働者の場合にそれが著しいという。研究者らよれば、高リスクの職業は溶接工、消防士、自動車修理工、トラック運転手、フォークリフト運転手、および炭坑夫である。
この現象の一つの説明として、血流中の酸素量の低下が内耳の感覚細胞の損傷を促していることが考えられる。このため研究者らは、「騒音によって聴力損失が発生するリスクを評価するときは、一酸化炭素への慢性ばく露を考慮に入れるべきだ」としている。
職場の殺人は高くつくとNIOSH
『アメリカ産業医学ジャーナル』(Vol.47, No.6)に掲載されたNIOSHの調査によると、1992〜2001年に起こった職場の殺人によって米国が支払った費用は65億ドルにのぼるという。殺人の件数および総費用が最も高かったのは小売業で、その費用は男性が21億ドル、女性が556,000ドルであった。
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