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5分間の安全ミーティング:食品サービスでのすべり・つまずきを防ぐ
Five Minute Safety Meeting: Avoid slips, trips in food service

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2005年11月号 p.2-3)
(仮訳 国際安全衛生センター)


すべり・つまずきは、職場災害、とりわけ厨房や食品サービスで働く労働者の職場災害でよくみられる原因である。さいわいなことに、厨房でのすべり・つまずきによる災害は、簡単な手段で大幅に減らすことができる。英国版OSHAともいうべき英国安全衛生庁(Health and Safety Executive: HSE)によると、すべりによる傷害のほとんどが濡れた床で起きており、つまずきによる傷害のほとんどは、整理整頓がきちんと行われていないために起きるという。

床を乾いた状態に保つため、HSEでは事業者に次のことを行うよう忠告している。

  • 器具の保守を行い、液体が漏れるのを防ぐ。
  • 器具の欠陥について速やかに報告、対処するシステムを確立する。
  • 吹きこぼれを防ぎ、床が汚れないようにする。
  • プラスチックの袋や床のほこりなどの乾いた物で床が汚れないようにする。乾いた物があると、床がすべりやすくなる。
  • 労働者がリスクにさらされないよう、ふだん行う床掃除のタイミングを注意深く設定する。
  • 通路や通り道では通る人の邪魔になる作業をしない。
  • 容器にはフタやカバーを用意し、特に容器を持ち運ぶ場合にはこれらのものを使う。
  • はねよけを用意したり、縁のある作業台を使ったりして、こぼれた液体が広がらないようにする。
  • 排水溝やしずく受けを使って、水、湯気のしずく、ゴミを取り除く。
  • 湯気や油は付着する前に除去できるよう、適切な排出・換気装置を用意する。

つまずきを防ぐため、HSEでは事業者に次のことを行うよう忠告している。

  • 穴やでこぼこがないかどうか床を検査する。
  • 段差や階段がはっきりとわかるようにしておく。
  • 通路の傾斜を緩やかにし、視界がさえぎられないようにする。
  • 階段の端には視認性の高いストリップを取り付ける。
  • 職場を整理し、どんなものにも置き場所を確保する。
  • ワークフローをよく考えて、作業の工程にボトルネックが生じないようにする。
  • 日常使う材料や器具の適切な保管場所を確保する。