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5分間の安全ミーティング:ガソリンで動く工具にひそむサイレントキラー
Five Minute Safety Meeting: Silent killer present in gas-powered tools

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2005年9月号 p.2-3)
(仮訳 国際安全衛生センター)


一酸化炭素の危険性は広く知られているが、一酸化炭素の発生源は見逃されることが多い。たとえば小型のガソリンエンジンをはじめ、高圧洗浄機、コンクリート切断カター、動力ゴテ、床用ポリッシャー、溶接機、ポンプ、コンプレッサ、発電機など、ガソリンで動く工具を使っている最中に、多くの人が一酸化炭素中毒になっている。こうした機械類は高濃度の一酸化炭素を発生し、病気や永続的な神経障害、死をもたらすことが知られている。
  オースチンにあるテキサス州労災補償委員会(Worker's Compensation Commission)では、ガソリンで動く小型の装置を使う事業者と装置のオペレーターに対し、次のことを勧告している。

  • ガソリンエンジンを屋外かつ空気採り入れ口から離れた場所に置くことができない限り、建物の内部、とりわけ閉塞区域内では、ガソリンエンジンまたはガソリンで動く装置の使用を認めたり、運転したりしない。
  • 頭痛、吐き気、脱力感、めまい、視覚障害、人格の変化、意識の喪失など、一酸化炭素への過剰ばく露(これはほんの数分で起こりうる)の徴候を特定できるようにしておく。
  • 高圧洗浄機のポンプと動力部分は必ず屋外の空気採り入れ口から離れた場所に置き、エンジンからの排気が室内に流れ込まないようにする。
  • 電動工具または圧縮空気による工具が安全に使える場合には、これらの工具の使用を検討する。
  • 一酸化炭素の潜在的発生源が存在するところでは、警報付き個人用一酸化炭素モニターを使う。

装置のオペレーターはさらに次のことを行う必要がある。

  • 自分および同僚の両方について、一酸化炭素中毒の危険な徴候を特定できるようにしておく。
  • 自分または同僚に徴候が見られたら、ただちに装置の動力を切り、戸外に出るか、または汚染されていない区域に行く。速やかに911に電話をする。
  • 工具が停止し、一酸化炭素の測定濃度が許容ガイドライン値未満に下がるまで、作業区域に近付かない。