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正しいサイズの手袋を注文する
Ordering the right size gloves

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2005年9月号 p.3)
(仮訳 国際安全衛生センター)


手を保護するための製品が快適かどうかは、その製品が手に適切にフィットするかどうかに大きく左右される。手袋が快適でなければ労働者は手袋を着用する気になれず、素手で作業する方がマシと考えるようになれば、労働者がさらされる傷害のリスクは大きくなる。
  労働者の手にとって大きすぎたり小さすぎたりしない製品が、良好にフィットする手袋である。手を保護する製品があまりに窮屈すぎると、発汗が増えて、手の疲労や関連する傷害に結び付くことがある。また、きつい製品は裂けやすい。逆に、ゆるい手袋やかさばる手袋は労働者の手先の感覚や生産性を損ない、ある種の装置の近くで着用している場合にはハザードにもなりうる。また、ゆるい手袋は労働者の手から抜け落ちてしまう可能性がある。
  ニュージャージー州レッドバンクにあるアンセル・ヘルスケア(Ansell Healthcare)社のネルソン・シュラッター(Nelson Schlatter)専門応用化学者(technical applications chemist)によると、手を保護する製品の快適性を確実に確保するには、正しいサイズの手袋を注文するのが一番だという。シュラッター氏は、必要なサイズを決めるには、洋裁用布巻尺を使って、親指より上、指より下の手の太さを計るとよいという。この場合、手の直径を1/2インチ単位で丸めた値が、その労働者の平均的な手袋のサイズに等しくなる。
  シュラッター氏は別の方法として、紙切れを手に巻いて印を付けておき、紙を広げて通常の定規で長さを計ってもよいという。メートル法の巻き尺を使う場合には、センチメートル単位の値を2.5で割る。
  手袋のサイズを決定するときは、上のような方法で手の大きさを計っても、すべての手のサイズの違いに対応できるわけではない点に注意が必要だとシュラッター氏はいう。たとえば、指が細くて長い労働者もいれば、短くてずんぐりした指を持つ労働者もいる。労働者によっては、ハーフサイズあるいは一回り大きいサイズ、または小さいサイズの手袋の方が、快適にフィットすると感じる場合もある。
  欧州のメーカーは現在では手袋のサイズを表すのに数値を用いなければならないことになっている、とシュラッター氏は指摘する。多くの手袋メーカーは全世界共通で数値サイズを用いているので、注文はしやすいはずである。シュラッター氏によれば、小・中・大・特大といった古いサイズ指定では、メーカーによってばらつきがあり、同じメーカーでも製品ラインが違うと大きさが異なることがあるという。