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有毒植物から労働者を守る
Protect workers from poisonous plants

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2006年4月号 p.1)
(仮訳 国際安全衛生センター)


どんな予防策を講じても、思いがけず毒のあるツタやウルシにかぶれる可能性を完全に排除することはできない。したがって、作業者に対しては付加的な保護手段を用意することが大切である。全米安全評議会(National Safety Council: NSC)では、以下のような対策を取ることを勧めている。

  • 手、腕、顔面、首、およびその他の身体の露出部分にシリコン保護クリームを塗布する。保護クリームは一日の作業を開始する前に塗布し、手やその他の身体の部分を洗ったら、そのたびに塗りなおす必要がある。
  • 厚い皮製の長手袋を着用する。シャツの袖は長手袋の中に押し込み、シャツの襟を立てて植物との接触を避ける。脱衣時には、手袋や衣服に触れないよう特に注意する。
  • ズボンの裾をくるぶしのところで縛り、靴下を結び目の上まで引き上げる。皮製のすねあては保護手段として優れているが、汚れを落とすまでは触れないように注意する。
  • ・汚れた衣服はすべてドライクリーニングに出す必要がある。ドライクリーニング店には、毒ツタと接触した衣服である旨を伝えて注意を促す必要がある。
  • 身体の部分が毒ツタ、有毒オーク、またはウルシに触れた場合は、たっぷりの石けんとぬるま湯、または大量の消毒用アルコールでその部分をただちに洗う。患部を5〜6回洗ったら、5%の塩化第二鉄アルコール溶液で処置する。植物に触れた部位が目や生殖器の場合には、ただちに医師の診察を受ける。
  • 皮膚炎になる危険性が高まるので、手を洗うときはブラシや粗い布を使わない。消毒用アルコールがある場合には、患部(目や生殖器を除く)を石けんと水で洗ってから消毒用アルコールで拭う。その後、きれいな水ですすぐ。
  • ひどいかゆみはカラミンローションで抑える。綿のスポンジで軽くたたくようにしてカラミンローションを塗り、そのまま乾かす。皮膚炎が広がるおそれがあるので、ローションを拭いとったり、こすったりしない。
  • ・やけどするほどではないが、皮膚が赤くなるくらい十分に熱い湯の中に患部をひたしてかゆみを抑える方法もある。この方法では、かゆみの原因となる細胞内の物質、つまりヒスタミンが熱によって放出される。ヒスタミンが放出されると、はじめはかゆみがひどくなるが、細胞内のヒスタミンは減少するため、かゆみを抑える効果が最大8時間持続する。
  • ローションを塗布したら、医師の診察を受けるまで、患部にガーゼで軽く包帯をしておく。