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腰痛を防ぐ
Avoid a pain in the back
(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2006年4月号
p.3)
(仮訳 国際安全衛生センター)
言うまでもないが、腰の傷害を減らす最もよい方法は、手で持ち上げる作業をできるだけなくすことである。これが実現不可能な場合には、次善の策として、ばく露を減らす方法がある。具体的には、重量物を分ける、機械的な補助装置を用いる、職場の再配置や再設計を行う、同僚に助けを求めるといったことをすれば、ばく露を減らすことができる。全米安全評議会(National Safety Council: NSC)では、手で持ち上げる作業に関して次のような基本ルールを提示している。
- 持ち上げ時に作業者に決して無理な動作をさせない。荷の重さが一人で扱える重量を超えていると思われる場合には、作業にもう一人の作業者を割り当てる。
- 急な動作を避けてゆっくりと持ち上げることで、加速度効果を最小限に抑える。
- 常に荷を体に近寄せて作業する。
- 体をひねらずに持ち上げる。
「安全な」持ち上げ方に関しては、どんな場合にも通用する間違いのない方法は存在しない。資材のマニュアル・ハンドリング作業は、身体各部を動かし、関節の角度を変化させ、筋肉を緊張させ、脊柱に荷重をかけるという、きわめて複雑な連繋動作で成り立っているからである。以下に掲げるのは、「するべきこと」と「してはいけないこと」である。
するべきこと:
- 職務および職場の中で行う手で上げ下ろしする作業について、きちんとデザインを行う。作業者がこうした作業を行わなければならない場合には、指関節から肩の高さまでの範囲で行えるようにする。
- 体の状態を良好にしておく。物を持ち上げる動作や激しい運動に慣れていない場合には、込み入った上げ下ろし作業を控える。
- 体を動かす前に考える。対象物を扱いやすいよう手近に置く。持ち上げ用の補助装置を用意する。周囲に十分な空間的余裕があることを確認する。
- 対象物をしっかりつかむ。重さの見当を付け、動かす前に体のバランスをとる。かさばったり重過ぎたりするときは、持ち上げ用の機械的な補助装置を用意したり、同僚に助けを求めたり、またはその両方の手段を利用する。
- 対象物を体に近付ける。足を対象物のそばに置く。足を移動先の方向へ向けて、安定した姿勢で立つ。足だけをまっすぐに伸ばすようにして持ち上げる。
- 持ち上げた位置が肩より上や膝より下にならないよう注意する。
してはいけないこと:
- 腰をひねったり、体を側方に曲げたりすること。
- 不自然な上げ下ろし方。
- 機械的な補助装置の使用や同僚への援助の要請をためらうこと。
- 腕を伸ばしたままで上げ下ろしすること。
- 対象物が重過ぎるのに持ち上げる動作を続けること。
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