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国際安全衛生センタートップ海外安全衛生情報:安全衛生情報誌雑誌 「Today's Supervisor」 2006年 > 10月号 安全の問題を従業員へのオリエンテーションに取り入れる

安全の問題を従業員へのオリエンテーションに取り入れる
Incorporate safety into your employee orientation

資料出所:National Safety Council発行
Today's Supervisor 2006年10月号 p.2
(仮訳 国際安全衛生センター)

掲載日2007.03.15

安全プログラムを効果的なものにするには、全従業員の関与と参加が必要である。このプロセスは新しい従業員を雇ったその日から始まる。労働者は雇用されるとすぐに、組織や経営者、監督、周囲の従業員について自分なりの意見を持ち始めるものである。監督者として大切なことは、自分が管理するチームの新参メンバーに対し、安全に関する組織の方針、慣行、手順を伝達することである。そのためにはまず、すでにでき上がっている従業員へのオリエンテーションのプロセスに、安全衛生情報を組み入れる。そこでは安全に関する以下のようなトピックを取り上げるとよい。

  • 安全全般に関する規則および方針
  • 整理整頓に関する基準
  • 適切な持ち上げ方、手工具の安全な使い方、各種のエルゴノミクス的テクニック
  • 機器の安全
  • 工程安全管理(PSM)への関心の喚起
  • 消火器の置き場所や最寄りの非常口など、災害につながるような悪天候や火災発生時の緊急対応手順および避難手順
  • 個人用保護具に関する情報および指示
  • 災害・傷害・ヒヤリハットの報告のしかた
  • すべての安全関連消耗品および救急箱の置き場所
  • ロックアウト/タグアウトの手順
  • 心臓発作や血液感染性病原菌に対する応急医療処置の手順
  • 消防・防火

安全に関するオリエンテーションは教育訓練のあり方のひとつであって、作業中の安全実績の改善へ向けたさまざまな目標の達成を後押しするものである。新しく雇用されたすべての従業員に対し、職責、潜在的ハザードなど各人の作業環境に応じた適切な安全教育訓練を実施する必要がある。また、熟練者であっても、ほかの部署から異動してきた場合や新しい仕事を担当する場合には、継続的な教育訓練を実施する必要がある。

安全の問題は非常に重要であり、これをおろそかにしたり、即席の教育訓練に委ねたりすることはできない。各従業員には、安全上の具体的な目標を達成できるだけの知識とスキルを確実に持たせる必要がある。