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夜間の運転は慎重に
Drive carefully at night

(資料出所:National Safety Council発行「Today's Supervisor」 2006年9月号 p.3)
(仮訳 国際安全衛生センター)

掲載日2007.03.13

全米安全評議会(NSC)によると、交通事故による死亡率は夜間の方が日中より3倍高いという。なぜ夜間の運転は危険なのだろうか。すぐわかることは暗闇である。ドライバーの反応の90%は視覚に依存しているが、夜はこの視覚が大きく制限される。日没後は奥行き知覚、色認識、周辺視野のいずれも低下する。もうひとつの要因は疲労である。眠気は集中力をそぎ、反応を鈍らせるので、運転はより困難になる。

 夜間運転の危険性を最小限に抑えるために、NSCでは次のような対策を推奨している。

  • 少なくとも週一度はヘッドライト、テールライト、ウィンカー類、およびウインドー(内側と外側)を清掃する。
  • ヘッドライトの向きに問題がないことを確認する。取付け不良のヘッドライトは、ほかのドライバーの目を眩ませるうえに、クルマの進路も見えにくくする。
  • 飲酒したら乗らない。アルコールは運転能力を大幅に損なうだけでなく、抑制剤としても作用する。一杯飲んだだけで、どっと疲労感が出てくることがある。
  • 運転中は喫煙しない。タバコから発生するニコチンと一酸化炭素は、夜間の視覚をさらに鈍らせる。
  • ヘッドライトを点灯する。点灯しても薄明時は必ずしもよく見えるようになるわけではないが、ほかのドライバーからの視認性は高まる。
  • スピードを落として車間距離を空ける。夜間は、ほかの車両の速度と距離が把握しずらくなる。
  • ヘッドライトの使い過ぎは避ける。十分な照明のある区域に入ったらヘッドライトを消す必要がある。そうしないと、衝突しそうになってもわからない死角がクルマの前にできる。
  • ほかのクルマの後を走るときは、前のドライバーが眩しくないようにヘッドライトをロービームにする。
  • 道路の右端に視点を定め、ここを基準にハンドル操作を行って、対向車のライトで目が眩むのを避ける。
  • クルマにトラブルが生じたら、できるだけ速やかにクルマを道路脇に寄せる。クルマのそばと後方300フィートの位置に三角表示板を置く。車道から離れ、同乗車はクルマから降ろして現場から離れさせる。
  • 日が沈んだらすぐに、夜間と同じ安全運転を心がける。濃くなっていく暗闇に絶えず目を慣らす必要があるため、薄明時の運転はことに難しい。