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不審な郵便物・小包の取扱いに関する
OSHA勧告(炭疽病に関連して)

資料出所:http://www.osha.gov/bioterrorism/pkghandling.html
(訳 国際安全衛生センター)

炭疽菌は皮膚・消化器官・肺に感染する。炭疽菌は傷のある皮膚に擦り込まれたりその微紛を飲み込んだり肺に吸い込むと感染する。この勧告では不審な郵便物の包みとその内容物の飛散を最小限とすることが重要であると述べている。

郵便物取扱の一般注意事項

  • 不審郵便物をよく観察すること。
  • 全ての郵便物は手で開けてはならない。開封のための器具を使い内容物にできるだけ触れない方法で開けること。
  • 郵便物を開けるための荷の移動はできるだけ少なくすること。
  • 封筒に息を吹き入れないこと。
  • 郵便物を振らないこと、内容物を傾けて出さないこと。
  • 開封時に手を鼻や口に近づけないこと。
  • 郵便物を扱ったら必ず手を洗うこと。

不審な郵便物と判断される事項

  • 変色していたり、結晶体のように固まっていたり、妙なにおいがあったり、油で汚れていたりするもの。
  • 封筒の中に粉や粉っぽいものが残存しているもの。
  • 針金やアルミ箔が顔を出しているもの。
  • 過剰な包装用のテープや紐がつかわれている。
  • 形状や重さが普通ではないと判断されるもの。
  • 不釣合いな形状の封筒。
  • 消印局が差出人住所とあっていないもの。
  • “本人限定”とか“親展”とかの但し書きがあるもの。
  • 切手を必要以上に貼ってあるもの。
  • 手書き・ブロック書き・貧弱なタイプ打ちのもの。
  • 相手の肩書きに誤りがあるもの。
  • 肩書きのみで宛名のないもの。
  • 一般的な言葉にスペルミスがあるもの。
  • 差出人の住所氏名がないもの。
  • もうそこにはいなくなっている人への郵便物。

不審と判断された郵便物の取扱方法

  • 慌てない。
  • 内容物をゆすったり、中身を取り出したりしてはならない。
  • その郵便物に触った手を口、鼻、目に近づけない。
  • その郵便物を他のものから離す。
  • 近くにあるもの(布切れ・紙・空き缶等)でそっと覆う。覆いを動かしてはならない。
  • なにか異物が漏れ出している場合それを掃除してはならない。
  • その場所に空気の流れを作ってはならない。
  • 上の処置後いっさい郵便物に触ってはならない。
  • なにかが漏れ出している場合近づいてはならない。踏みつけた場合そのまま他の場所に移動してはならない。
  • 手は石鹸で洗うこと。
  • その場所の汚染されたと思われる物品は動かしてはならない。
  • 汚染が判明したときはその建物内の物品を外へ持ち出してはならない。汚染域を最少とするためである。汚染濃度の高い衣類は直ちにかつ静かに脱ぎ、菌の拡散を最少範囲とする。
    • シャワーが使えるところではシャワーをあびながら汚染衣類を脱ぐ。
      脱いだ衣類はビニール袋等の封ができるものに入れる。この袋の処理はしかるべき担当者にやらせる。
  • 管理者/担当者をよぶ。
    • 管理者/担当者はさらに下記等の処置の必要性を判断する。
      • その場所にいる人たちに事態を説明し、汚染物を置いてある部屋の換気扇/ヒータ等のスイッチを切り、戸を締め出入りを禁ずる。
      • しかるべき行政機関が到着するまで一切の出入りを禁止する。
      • 事故内容を警備とThe Federal Protective Serviceに報告する。FPSはしかるべき行政機関に通報する。
      • 施設管理者に連絡しその部屋の空調を止める。
      • 不審郵便物と認められたものがあった部屋または区域にいた人のリストを作成し、医務官・法務官に提出する。
炭疽菌胞子に接触したあとでもすぐに正しい抗生物質の投与を受ければ発症を避けることが出来る。また炭疽病は人から人へは伝染しない