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アイルランドアイルランド- 統計から見る世界の労働安全衛生

出典:新しいウィンドウに表示しますHSA(安全衛生委員会)ウェブサイト
新しいウィンドウに表示しますSummary of Fatality,Injury & Illness Statistics 2004-2005PDF[780KB]

掲載日:2007.02.15
新しいウィンドウに表示しますHSA(安全衛生委員会)のウェブサイトで、上記に示した新しいウィンドウに表示しますアイルランドの2005年の労働災害統計書PDF[780KB]で詳細なデータを閲覧することができる。

非死亡傷害および疾病

2004年の推定値によれば、傷害の発生率は2002年の労働者1000人当たり24.3件から2004年には同30.1件と増えている。疾病の発生率も徐々に増えており、2001年には労働者1000人当たり18.9件だったのが2004年には同31.3件になっている。傷害と疾病の全体の発生件数は2004年には117,300件になり、発生率は労働者1000人当たり54.9件だった2003年から増えて労働者1000人当たり61.5件となっている。

SAFE(System for Accident and Field Enforcement)データベースによれば、2005年の事故で多かったのは、肉体的なストレスまたは疲労(29%)、水平面でのすべり・つまずき・転倒(17%)であった。疾病で多かったのは、捻挫・筋違え(40%)、打撲傷・擦り傷・噛み傷(18%)であった。また、届出のあった事故の3分の1は「工場・工業基地・倉庫」で発生し、次いで、18%は「建設現場・露天採石場・鉱山」で発生していた。傷害のうち、従業員数が500人を超える企業から届出のあったものが全体の半数を超える一方、零細企業(従業員数1〜9人)から届出のあったものは傷害全体の3%に過ぎなかった。全体として見ると、2005年の報告書に記載された事故および環境関連の各種統計値は、2004年のそれに非常に近いものになっている。

死亡傷害および疾病

2005年に当局に届出のあった作業関連の死亡件数は73件だった。このうち労働者の死者数は64人で、労働者10万人当たりの死亡率は3.2人であった(中央統計局(Central Statistics Office: CSO)が発表した2005年第4四半期の労働人口1,980,600人に基づく値)。これは、労働者10万人当たりの死亡率が2.5人だった前年と比べると25%の増加であるが、2001〜2003年の死亡率と並ぶ値である。

2004年と同様に、死亡件数が最も多かったのは建設業で(23件。労働者の死者数は21人)、次が農業(18件。労働者の死者数15人)であった。ただし、2005年に死亡率が最も高かったのは農業で、この点は2003年および2004年と同じである。

死亡事故で多かったのは、「落下物や機械類に挟まれる、押しつぶされる」(14件)、「落下/移動/飛来物に激突される」(12件)、および「高所からの墜落」(10件)であった。この3種類の事故は、2005年の死亡事故の50%を占めた。