韓国における死亡災害統計の動向を紹介する。韓国における労働災害統計の詳細については、韓国産業安全衛生公団発行の2005年版「Annual Report」をご覧いただくか、もしくは当ウェブサイト(
国別情報>韓国>災害統計)でも統計の一部が邦訳されている。
昨年2005年の労働災害死亡者数は、前年と比べて劇的に減少した。
労働省の発表によると、2005年の労働災害発生率は0.77%で、2004年から9.4%減少した。死傷者数は合計85,411人で、前年からわずか3.9%の減少だった。うち死亡者数は2,493人で、前年からは332人(11.8%)の減少となり、死傷災害発生率は大幅に減少した。
これほど大きな死亡者数の減少は、前年比12.2%減だった2003年についで過去2番目であり、2002年の減少率(5.2%)の2倍、2004年の減少率(3.4%)の3倍以上となった。
労働省では、2005年に立ち上げた「死亡災害防止プログラム(Fatal Accident Prevention Program)」が死亡者数の大幅な減少に貢献したと考えている。中でも、開口部のそばで行う作業や、足場を設置せずに行う作業など、10の高リスク建設作業での死亡者数は、2004年の335人から32%以上減少した。
従業員数50人未満の事業場における死傷者数は59,742人で、死傷者数全体の69.9%を占めた。これは小規模事業場が災害に対して依然無防備であることを示唆している。労働省では、労働者数50人未満の事業場も含め、災害に対して無防備な事業場への財政支援策を拡大することで、2006年の死傷災害発生率を0.74%に抑えたいとしている。
(4月13日、Daily Safety News)