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圧力容器構造規格

第一編  第一種圧力容器構造規格

第二章  構造(第九条−第三十八条)

圧力容器構造規格 目次

第一節  総則

(厚さの許容寸法)
第九条
 管の厚さは、最小厚さ以上でなければならない。 2 管以外の部分の厚さは、最小厚さから〇・二五ミリメートル又は呼び厚さの六パーセントのうちいず れか小さい値を減じた値以上でなければならない。 第二節 胴 (板の厚さ) 第十条 胴その他圧力を受ける部分に使用する板の厚さは、次の各号に掲げる板の種類に応じ、それぞれ 各号に掲げる厚さとしなければならない。 一 炭素鋼鋼板及び低合金鋼鋼板 二・五ミリメートル以上 二 高合金鋼鋼板及び非鉄金属板 腐食が予想されないものにあっては一・五ミリメートル以上、腐食 が予想されるものにあっては二・五ミリメートル以上 (腐れ代) 第十一条 胴その他圧力を受ける部分に使用する板の腐れ代は、一ミリメートル以上としなければならな い。ただし、腐食が予想されない材料(炭素鋼鋼材及び低合金鋼鋼材を除く。)については、この限り でない。 (内面に圧力を受ける円筒胴又は球形胴の板の最小厚さ) 第十二条 内面に圧力を受ける円筒胴又は球形胴の板の最小厚さは、最高使用圧力が加わったときに当該 板に生じる応力と当該板の許容引張応力とが等しくなる場合の当該板の厚さに腐れ代を加えた厚さとす る。 (外面に圧力を受ける円筒胴又は球形胴の板の最小厚さ) 第十三条 外面に圧力を受ける円筒胴の板の最小厚さは、最高使用圧力の三倍の圧力が加わったときに当 該板に生じる応力と当該板に座屈が生じる応力とが等しくなる場合の当該板の厚さに腐れ代を加えた厚 さとする。 2 前項の規定は、外面に圧力を受ける球形胴の板の最小厚さについて準用する。この場合において、同 項中「三倍」とあるのは、「四倍」と読み替えるものとする。 (内面に圧力を受ける円すい胴の板の最小厚さ) 第十四条 第十二条の規定は、内面に圧力を受ける円すい胴の板の最小厚さについて準用する。 2 円すい胴に円筒胴を取り付ける場合には、取付部が安全上必要な強度を有するような方法によらなけ ればならない。 (外面に圧力を受ける円すい胴の板の最小厚さ) 第十五条 第十三条第一項の規定は、外面に圧力を受ける円すい胴の板の最小厚さについて準用する。 (管の強さ) 第十六条 第十二条の規定は、内面に圧力を受ける管の最小厚さについて準用する。 2 第十三条第一項の規定は、外面に圧力を受ける管の最小厚さについて準用する。 3 U字管の中心線における曲げ半径は、当該U字管に過剰な応力集中が生じない曲げ半径としなければ ならない。 4 管の端部にねじを切る場合におけるねじ部の管の厚さは、内面に圧力を受ける管にあっては、第一項 の規定にかかわらず、同項の規定による管の最小厚さにねじ山の高さを加えた値とし、外面に圧力を受 ける管にあっては、第2項の規定にかかわらず、同項の規定による管の最小厚さにねじ山の高さを加え た値とする。 第三節 鏡板、ふた板、平板及び管板 (鏡板の厚さの制限) 第十七条 鏡板(全半球形鏡板を除く。)の厚さは、胴板の最小厚さ以上としなければならない。 (鏡板の形状の要件) 第十八条 鏡板の形状は、当該鏡板に過剰な応力集中が生じないものとしなければならない。 (中低面に圧力を受けるステーなし鏡板の最小厚さ) 第十九条 第十二条の規定は、中低面に圧力を受け、球面の一部をなすステーなし鏡板の最小厚さについ て準用する。 (鏡板の補強しない穴) 第二十条 第三十三条ただし書の規定に基づく補強しない穴を鏡板に設ける場合には、マンホールの周囲 及び鏡板の隅の丸みの部分に過剰な応力集中が生じない方法によらなければならない。 (内面に圧力を受ける円すい体形鏡板等の最小厚さ) 第二十一条 第十二条の規定は、内面に圧力を受ける円すい体形鏡板及び中低面に圧力を受ける皿形ふた 板であって締付ボルト取付用のフランジを有するものの鏡板の部分の最小厚さについて準用する。 2 胴に円すい体形鏡板を取り付ける場合には、取付部が安全上必要な強度を有するような方法によらな ければならない。 (中高面に圧力を受けるステーなし鏡板の最小厚さ) 第二十二条 球面の一部をなすステーなし鏡板(鋳鉄製鏡板を除く。)であって中高面に圧力を受けるも のの最小厚さは、次の各号に掲げる値のうちいずれか大きい値とする。 一 中低面に最高使用圧力が加わったときに当該鏡板に生じる応力と当該鏡板の許容引張応力とが等し くなる場合の当該鏡板の厚さに一・六七を乗じて得た値に腐れ代を加えた厚さ 二 中高面に最高使用圧力の四倍の圧力が加わったときに当該鏡板に生じる応力と当該鏡板に座屈が生 じる応力とが等しくなる場合の当該鏡板の厚さに腐れ代を加えた厚さ (中高面に圧力を受ける鋳鉄製鏡板の最小厚さ) 第二十三条 球面の一部をなす鋳鉄製ステーなし鏡板であって中高面に圧力を受けるものの最小厚さは、 当該鏡板が中低面に圧力を受けるものとみなした場合の最小厚さと鏡板のフランジ部の内径の百分の一 の値のうちいずれか大きい値とする。 (外面に圧力を受ける円すい体形鏡板の最小厚さ) 第二十四条 第十三条第一項の規定は、外面に圧力を受ける円すい体形鏡板の最小厚さについて準用する。 (ステーによって支えられない平板等の最小厚さ) 第二十五条 第十二条の規定は、平鏡板、平ふた板、平底板等の平板でステーによって支えられないもの 及びジャケットを溶接によって胴に取り付ける場合のジャケット閉鎖部(次項において「ジャケット閉 鎖部」という。)の最小厚さについて準用する。 2 ジャケット閉鎖部の形状は、当該ジャケット閉鎖部に過剰な応力集中が生じないものとしなければな らない。 (管ステーによって支えられない平管板等の最小厚さ) 第二十六条 熱交換器その他これに類するものの平管板であって管ステーによって支えられないもの及び 平ふた板の機能を有する平管板の最小厚さは、次の各号に掲げる値のうちいずれか大きい値とする。 一 最高使用圧力が加わったときに当該平管板に生じる応力と許容曲げ応力とが等しくなる場合の当該 平管板の厚さに腐れ代を加えた厚さ 二 最高使用圧力が加わったときに当該平管板に生じる応力と許容せん断応力とが等しくなる場合の当 該平管板の厚さに腐れ代を加えた厚さ 2 管を平管板に取り付ける場合には、取付部が安全上必要な強度を有するような方法によらなければな らない。 (伸縮継手) 第二十七条 両管板固定式熱交換器において、胴及び管の伸縮状態に応じ、胴板及び管に生ずる応力の値 がそれぞれの許容応力を超える場合には、胴に伸縮継手を設けなければならない。 2 伸縮継手は、疲れ強さに対する安全性が確認されたものでなければならない。 第四節 ステー及びステーによって支えられる板 (ステーの断面積等) 第二十八条 ステーの断面積は、最高使用圧力が加わったときに当該断面に生じる応力と当該断面の許容 引張応力を一・一で除して得た値とが等しくなる場合の当該断面の面積以上でなければならない。 2 前項の規定にかかわらず、ステーを溶接でつないだ場合における当該ステーの断面積は、最高使用圧 力が加わったときに当該断面に生じる応力と当該断面の許容引張応力を一・一で除して得た値とが等し くなる場合の当該断面の面積を〇・六で除して得た値以上でなければならない。 3 ステーを取り付ける場合には、取付部が安全上必要な強度を有するような方法によらなければならな い。 (ステーによって支えられる板の厚さ及びステーのピッチ) 第二十九条 ステーによって支えられる板の厚さは、八ミリメートル以上としなければならない。ただし、 棒ステーが溶接によって取り付けられる板の厚さについてはこの限りでない。 2 前項ただし書の棒ステーのピッチは、当該棒ステーの取付部に過剰な応力集中が生じないものとしな ければならない。 (ステーによって支えられる平板等の最小厚さ) 第三十条 第十二条の規定は、ステーによって支えられる平板及び熱交換器その他これに類するものの平 管板でステーによって支えられるものの最小厚さについて準用する。 第五節 穴及びその補強 (第一種圧力容器に設ける穴) 第三十一条 第一種圧力容器には、内部の掃除及び検査を行うため、胴又は鏡板に、内部に入ることので きる大きさのマンホール、スケールその他の沈殿物を除去することができる大きさの掃除穴及び検査を 行うことができる大きさの検査穴を設けなければならない。ただし、第一種圧力容器の構造により、こ れらに代わる穴のあるものについては、この限りでない。 (のぞき窓) 第三十二条 第一種圧力容器であって、作業中内部の状況を見る必要のあるものには、胴又は鏡板にガラ ス製ののぞき窓を設けることができる。 2 前項ののぞき窓に使用するガラス板は、日本工業規格R三二〇六(強化ガラス)に適合したもの又は これと同等以上の機械的性質を有するものでなければならない。 3 前項のガラス板の最小厚さは、次の算式により算定するものとする。 この式において、t、P、A及びσbは、それぞれ次の値を表すものとする。 t ガラス板の最小厚さ(単位 ミリメートル) P のぞき窓を設ける胴、鏡板等の最高使用圧力(単位 メガパスカル) A ガラス板の圧力を受ける部分の面積(単位 平方センチメートル) σb ガラス板の許容曲げ応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)で、強化ガラスにあっては 十五ニュートン毎平方ミリメートル、その他のガラスにあっては曲げ強さの十分の一とする。 (穴の補強) 第三十三条 胴、鏡板等に設ける穴は、十分な強度を有する強め材により補強しなければならない。ただ し、穴の周辺に過剰な応力集中が生じるおそれのない穴については、この限りでない。 第六節 管、管台及びフランジ (管及び管台等のねじ込みによる取付け) 第三十四条 外径九十ミリメートルを超える管及び管台は、最高使用圧力が一メガパスカルを超える胴又 は鏡板に、ねじ込みにより取り付けてはならない。ただし、検査穴用のねじ込みプラグその他これに類 するものについては、この限りでない。 2 外径百十五ミリメートルを超える管は、引火性蒸気を発生する第1種圧力容器に、ねじ込みにより取 り付けてはならない。 第三十五条 胴、鏡板、管板等に管、管台等を取り付ける場合には、取付部が安全上必要な強度を有する ような方法によらなければならない。 2 管その他これに類するものを引火性又は有毒性の蒸気を発生する第1種圧力容器の胴、管板等に設け られた穴に取り付ける場合には、漏止め溶接を行わなければならない。 (フランジ) 第三十六条 胴フランジは、その種類に応じ、日本工業規格B二二二〇(鋼製溶接式管フランジ)、日本 工業規格B二二三八(鋼製管フランジ通則)、日本工業規格B二二三九(鋳鉄製管フランジ通則)若し くは日本工業規格B二二四〇(銅合金製管フランジ通則)に適合したもの又はこれらと同等以上の機械 的性質を有するものでなければならない。ただし、日本工業規格B二二三八、日本工業規格B二二三九 及び日本工業規格B二二四〇における呼び圧力を超える圧力には使用してはならない。 2 胴フランジを取り付ける胴の外径(単位 ミリメートル)に最高使用圧力(単位 メガパスカル)を 乗じて得た値が五百を超えるときは、当該フランジをハブ付きフランジとしなければならない。 3 胴フランジ以外のフランジは、日本工業規格B二二二〇(鋼製溶接式管フランジ)、日本工業規格 B二二三八(鋼製管フランジ通則)、日本工業規格B二二三九(鋳鉄製管フランジ通則)若しくは日本 工業規格B二二四〇(銅合金製管フランジ通則)に適合したもの又はこれらと同等以上の機械的性質を 有するものでなければならない。 (皿形ふた板に設けるフランジの最小厚さ) 第三十七条 第十二条の規定は、中低面に圧力を受ける皿形ふた板に設けられた締付ボルト取付用のフラ ンジの最小厚さについて準用する。 (ふた板の締付ボルト) 第三十八条 作業上しばしば取り外すふた板の締付ボルトは、安全上必要な強度を有するものでなければ ならない。
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