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NSC発行「Safety + Health」2006年6月号
掲載日:2006.11.09
ニュース

ホワイトハウス、連邦流行病対応計画を発表

ワシントン― ホワイトハウスによれば、米国でインフルエンザが流行すると、20万人から200万人もの死者が出る可能性がある。「インフルエンザ流行時実施計画のための国家戦略(National Strategy for Pandemic Influenza Implementation Plan)」によれば、流行病の猛威は、職場での欠勤や学校閉鎖、旅行制限、公共運輸機関や保健衛生、通信、緊急対応などといった基幹サービスの混乱を招く。

同戦略は、保健衛生専門家チームが作成したもので、流行病に取り組む、感染を減速させる、企業‐政府間の緊密な連携を維持する、基幹サービスや社会基盤の機能を確保するなど、連邦政府が取るべき措置を挙げている。戦略には、企業、学校、大学、家庭や個人に対し、万が一の流行病の発生に対し、どう備えればよいのか、アドバイスを載せた付録もある。

同戦略が載せていないもののひとつに、備蓄ワクチンや抗ウィルス薬の投与の優先順位がある。ホワイトハウスによれば、こうした計画は作成中である。

ホワイトハウスのスコット・マクレラン報道担当官(Scott McClellan, Press Secretary)は、5月3日、「最悪の事態」を想定したという同戦略について、記者会見を開いた。

「はじめに、これは、はっきりさせておこう。海外で見られる鳥ウィルスが、人ウィルスになるのかどうか、われわれは知らないということである。また、人ウィルスが流行するのか、しないのか、予測できないのである。しかも、流行がどれほどひどくなるか、予測する手段がない」と、マクレラン氏は述べた。

同戦略は、6つの機能分野にわけて、準備すべきことを挙げている。

  • 国際努力:海外での大流行を予防、阻止する。
  • 運輸・国境対策:流行病の上陸、蔓延を減速させる。
  • 人々の健康の保護:疾病の蔓延を限定し、鎮める。
  • 動物の健康の保護:人への流行の可能性がある動物のインフルエンザを抑制する。
  • 法律の施行、公共安全保障:流行期間中の公衆の秩序を確保する。
  • 関係機関による計画立案:人員を保護し、活動の継続を確保する。

マクレラン氏はまた、流行病にあっては、個人の責任が重要だと強調した。「われわれは、ウィルスが一人から別の一人へと感染することで、流行病が発生するということを忘れてはならない」と同氏。「これはつまり、個人の行動こそ、われわれの備えや対応活動で、おそらくもっとも重要な要素だということを意味するものである。この点を、われわれと同様に真剣に受け止めること、また、感染症の感染を減らすシステムを実施し、流行病が人の健康や社会機能に及ぼす影響を減らす計画を実施すること、これらは、政府外の一人一人にかかっているのである」。

同戦略をダウンロードするには、
新しいウィンドウに表示しますwww.whitehouse.gov/homeland/nspi_implementation.pdfPDF[4MB]を閲覧されたい。

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