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中央労働災害防止協会(中災防)
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E-mail: kokusai@jisha.or.jp
お知らせ
国からの委託事業であった
「国際安全衛生センター(JICOSH)」
が2008年3月末をもって廃止されました。
永らくのご利用ありがとうございました。
同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの
国別、
分野別情報にリンクして取り込んでおります。
2009年9月29日
イギリスの業務上の死亡者数は、安全衛生庁(HSE−Health and Safety Executive)の発表によれば、記録的に低い数となった。 2008年4月から2009年3月の間での死亡者数は、180名、10万人率では0.6であり、2007/08の233名に比べて大幅に減少し、 また、これまでの最低値である2005/06の217名よりも17%減少した。 これについて、安全衛生庁のハキット委員長は、次のように語っている。
「労働者が業務に起因して死亡するのが少なくなることは喜ばしいことであり、 2008/09年のように記録的に少なくなったことはおおいに歓迎するものである。 年々数値は変動するが、イギリスの死亡災害が常に欧州の工業国のなかで最も少ないことは勇気付けられることである。
この瞬間的な統計値については、景気後退の影響などの根底にある要因を理解するため、注意深く分析をすることが必要である。
死亡災害の統計値のみが安全衛生の全体を示すものではない。 業務上の疾病については、休業損失日数が負傷によるものの4倍以上に上っていることにも注目すべきであり、 作業場の死亡、負傷、疾病の防止については、いまなお、解決する必要のある多くの課題が残っていることに留意すべきである。
作業場での死亡災害は、景気後退期には減少する傾向があり、上昇期には増加することが過去の経験から分かっている。 これらの統計数値は我々を勇気付けるが、安全衛生には魔法の杖があるのではない。 組織の運営者が指導的役割を果たし、労働者が直面するリスクに立ち向かうときに、安全水準が向上し、 生命が救われるのである−このことによって、この勇気付けられる兆候を本当の持続可能な改善につなげることができるのである。」
イギリスにおける歴史的に最も危険な産業のいくつかにおいても、相当な災害の減少が記録された。
なお、過去5年間の業務上の死亡者数を、4つの欧州の主要工業国− ドイツ、フランス、スペイン、イタリア−と比べるとイギリスが最も少ない。
これらの数値は、2009年1月に景気後退が確認されて以降に公表された最初の死亡災害統計である。
業務上の傷害による死亡者数統計2008/09
Statistics on
fatal injuries in the workplace 2008/09
のページに掲載されている。
産業別内訳及び経年的推移を以下に示す。
農業 | 資源・公益事業 | 製造業 | 建設業 | サービス業 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|
雇用労働者 | 10 | 6 | 32 | 33 | 48 | 129 |
自営者 | 16 | − | − | 20 | 15 | 51 |
労働者合計 | 26 | 6 | 32 | 53 | 63 | 180 |
公衆 | 5 | 1 | 2 | 4 | 403 | 415 |
雇用労働者 | 10 | 6 | 32 | 33 | 48 | 129 |