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国からの委託事業であった 「国際安全衛生センター(JICOSH)」 が2008年3月末をもって廃止されました。 永らくのご利用ありがとうございました。 同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの国別、分野別情報にリンクして取り込んでおります。
2008年9月1日
NIOSH Science Blog 2008年6月3日掲載
アメリカ国立労働安全衛生研究所 (National Institute for Occupational Safety and Health (NIOSH))は、2007年11月にブログを設置し、 多くのトピックス(題名後掲)を掲載してきたが、 この記事は「設計段階における安全衛生の確保」(Prevention through Design (PtD))に関するものである。
原題名は,Making the Business Case for Prevention through Designである。
業務上の障害、疾病または死亡を防止し及び抑制する最善の方策は、 設計段階の早い時期にハザード及びリスクをデザインアウト又は最小化することである。 NIOSH(The National Institute for Occupational Safety and Health)は、この概念を推進し、 事業決定における重要性を強調する「設計段階における安全衛生の確保(PtDーPrevention through Design)」 と言われる国家構想を主導している。 PtDとは、労働の場における労働者のライフサイクル、ツール、道具、機械、物質、 あるいはそれらの、構築、製造、使用、管理、最終処分、 または再利用など作業手段を通じてハザードの排除やリスクコントロールを行い、 労働安全衛生のニーズに取り組むものである。
この取り組みの理由においては、多くの説得力がある。
毎年アメリカでは、55,000人が業務上の災害や疾病により命を落としており、
294,000人が疾病にかかり、また380万人が負傷している。
毎年の直接的、間接的損失は1280億ドル〜1550億ドルと推測されている。
オーストラリアにおける最近の調査研究によると、業務上死亡災害の37%は設計に起因しており、
ゆえに「設計段階における安全衛生の確保」の概念は、
労働者の安全衛生に対して重要な効果をもたらすことになるのである。
一般社会における安全の設計の歴史は長いものの、労働者の安全を守るための設計は長年軽視されてきた。 しかしながら、多くのアメリカの企業がPtDの概念を支持しているのは、その経営における価値をじかに体験し、 経営の実務において発展させてきたからである。これらの幾つかの企業は、 2007年7月9日〜11日にワシントンで開催された「第1回設計段階における安全衛生の確保のワークショップ」にて、 多様な産業部門や分野から迎えた225人の参加者と共にその成果を分かち合った。このワークショップの論文集や、 PtD指針を実例により説明する6件の論文審査済み文書がJournal of Safety Research誌の「 設計段階における安全衛生の確保の特集号 」 (Volume 39, Issue 2, Pages 111-254 (2008)”Prevention through Design”として発行された。
この会合の参加者達は、「設計段階における安全衛生の確保(PtD)」の国家構想の戦略的計画の一部となるフィードバックをNIOSHに提供した。 また、NORA(National Occupational Research Agenda)に関係する産業関係者の圧倒的多数は「設計段階における安全衛生の確保」 の企業活動における普及を支援するような目標を設定することをNIOSHに求めた。 参加者のNIOSHに対する提言は以下である。
ブログの記事に対するコメント
11月7日までの間に、6件のコメントが掲載されている。