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各国情報・国際関係

イギリス安全衛生協会IOSHの労働者意識調査報告

2008年12月25日

IOSH News Release 別ウィンドウが開きます Thursday - August 28, 2008

イギリス安全衛生協会 (IOSH-Institution of Occupational Safety and Health)は、 1,332人の労働者を対象に安全衛生に関する意識調査を実施した。 それによると、 雇用主が労働安全衛生法に違反した場合に内部告発すると回答した労働者は三分の一に満たないことなどが判明した。 以下に調査結果の概要を紹介する。

調査報告書全文 別ウィンドウが開きます (Your job - your life(what people really think about health and safety))

調査結果の概要

「あなたや同僚がけがをするリスクがある時、誰にそれを伝えるか?」について回答の比率−

  • ライン管理者または監督者に、その上司に知らせるよう申し入れる。:35%
  • ライン管理者あるいは、監督者にそれを伝える。:74%
  • 同僚にそれを伝える。:50%

困ったことに、5%はこれらのどれもしないと回答した。
また、イギリスにおける職場の災害発生状況を知っている者がごく少数であることが明らかになった。
2006年〜2007年においては247人が死亡し、27万4千人が負傷しているのだが、1,291人を対象とした調査において、 三分の二が年間の負傷者数をかなり少ないと考えていることが分かった。(大多数はその数を10万人以下と考え、 千人〜5万人の間という回答が最も多かった)。

このような調査結果について、IOSH代表レイ・ハーストは以下のように述べている。
「三分の二以上の人が雇用主の違法行為を指摘しないという事実は、幾つかのことを示唆している。 雇用主に対する忠誠心からかもしれないが、むしろ報告したことを知られた結果がどうなるかを恐れてのことかもしれない。 また、HSEへの連絡方法が分からないということが一つの理由になっている可能性もある。 しかしながら、ほとんどの労働者が安全衛生問題の解決をライン管理者や監督者に委ねていることが明白である。 このために、これらの者が安全衛生を理解し、潜在的ハザードの対処の権限を持っていることが必須である。
また、調査結果においては18歳〜24歳の者の三分の一が職場の安全衛生に関して、 誰に相談したら良いのか分からないと回答したが、このような若い労働者の教育の促進を図らなければならない。 雇用主に対する内部告発は気軽にするものではないが、雇用主がリスクに対して何の措置も取らず、 自身あるいは職場仲間の安全衛生に不安があるときには、決して恐れてはならない行動である。

あなたや、同僚がけがをするリスクがある時、誰にそれを伝えるか?
あなたの上司にとって最も大切なのは?
人々の安全衛生についての見方

関連情報

労働者の意識等については、例えばEuropean Foundationなどによる
European Working Conditions Survey 別ウィンドウが開きます
European Quality of Life Survey 別ウィンドウが開きます
などの多くの調査が行われている。
最近のイギリス労働組合協議会TUCの調査報告 別ウィンドウが開きます には、「労働者は何を求めているか」(What workers want - fair pay, great workmates and the chance to get on)がある。

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