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国からの委託事業であった 「国際安全衛生センター(JICOSH)」 が2008年3月末をもって廃止されました。 永らくのご利用ありがとうございました。 同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの国別、分野別情報にリンクして取り込んでおります。
2011年8月12日
EU-OSHA news 2011年6月15日
病院及び健康管理分野における労働者は、注射器による針刺し(needlestick)または鋭器損傷(sharp injuries)による危険にさらされている。欧州では針刺しによる傷病が毎年100万人に上ると推定しており、この問題に対応するため、社会的パートナー(social partners)であるHOSPEEM(the European hospital and healthcare association:欧州病院・健康管理協会)及びEPSU(the European Federation of Public Service:欧州公衆サービス連合)により調印された「病院及び健康管理分野における鋭器損傷予防の包括協定(Framework Agreement on prevention From sharp injuries in the hospital and healthcare sector)」を履行するために公表されたDirective 2010/32/EUを紹介する。
Prevention from sharp injuries at the workplace
健康管理分野における労働者は、注射器の針刺し(needlestick)や鋭器損傷(sharp injuries)によるリスクにさらされている。このような損傷は、労働者が血液媒介病原菌(ウィルス、細菌、真菌、その他の微生物)に感染する可能性を生じさせる。
ヒト免疫不全ウィルス(HIV)、B型肝炎ウィルス(HBV)、C肝炎ウィルス(HCV)は、最もよくあるリスクであるが、20以上の血液媒介疾病について感染する可能性がある。
欧州では、毎年100万人の針刺等の損傷があると推定されている。この推定値はリスクにさらされる医学の専門家だけではない。緊急性のある医療環境で働く看護師は、最も高い危険性にさらされていると認識されているが、他の多くの労働者もこれらの損傷を受ける可能性がある。例えば、清掃、洗濯労働者のような補助労働者(auxiliary staff)も著しい危険にさらされる可能性がある。
この問題に取り組むために、Directive 2010/32/EUが採択された。この指令は、社会的パートナー(social partners)であるHOSPEEM及びEPSUにより調印された病院及び健康管理分野における鋭器損傷予防の包括協定を履行する。
この指令の目的は、すべての医療用鋭器(含針刺事故)により生じる労働者の傷害を予防し、病院と健康管理分野における危険性から労働者を保護することで、可能な限り安全な作業環境を実現することにある。
これは、次の予防と保護対策を講じることにより実現できる。
Directive 2010/32/EU - prevention from sharp injuries in the hospital and healthcare sector
EU指令(Directive 2010/32/EU)官報
Official Journal of Directive 2010/32/EU
EU加盟国は、Directive 2010/32/EUを遵守するために必要な法令、規則及び管理規程を発効するかまたは、遅くとも2013年5月11日までにHOSPEEM等の社会的パートナーが必要な対策の導入を保証しなければならない。
Framework agreement on prevention from sharp injuries in the hospital and healthcare
2009年に、HOSPEEMとEPSUは、病院と健康管理での鋭器損傷による予防に関する枠組み協定に調印した。
協定の趣旨は次のとおりである。