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国からの委託事業であった 「国際安全衛生センター(JICOSH)」 が2008年3月末をもって廃止されました。 永らくのご利用ありがとうございました。 同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの国別、分野別情報にリンクして取り込んでおります。
2011年8月12日
EU news 2011年6月14日
EC 雇用・社会問題総局(Employment, Social affairs & Inclusion
)は、電磁場に係る現在のDirective 2004/40/ECの改正案を公表した。改正の目的は、医学界からMRI(核磁気共鳴画像)の使用と発展において、指令の中で設定されるばく露限界値が不適切であるとの指摘等によるものである。委員会はこの指摘を受け、MRIの使用に関する手順の研究とICNIPR
(国際非電離放射線防護委員会)の新勧告等の最新の知見をもとにして指令を改正する検討を行い、ドラフトを公表した。
今回の改正は、0Hzから100kHzまでの周波数領域の電磁場へのばく露で、100kHzから300GHzまでの周波数領域は、従来どおりである。なお、現行の指令は撤廃される予定である。
Commission proposed to revamp rules to protect EU workers from harmful electromagnetic fields
この規則は、MRI(核磁気共鳴画像)を患者に使用する医師及び看護師、レーダー取扱い者、溶接作業者、送電線修復作業者のような労働者を保護するためのものである。改正案は、現在のDirective 2004/40/ECと置き換わる予定である。
改正案は、電磁場により生じるリスクへの労働者のばく露に関連する健康と安全における最低必要条件に関するDirective 2004/40/ECを考慮にいれている。
それは、新しい科学的証拠、特に病院のMRIのばく露限界値を踏まえ、ばく露限界値を改訂することになる。また、EU法で要求されるリスクアセスメント活動に関し、事業者を支援するための多くの条項も含まれている。
改正案の目的は、産業及び医療医学活動でのMRIの利用と発展を過度に妨げないで、適切な柔軟性と釣合いと労働者の健康と安全の保護を調整することである。
改正案は、採択を目指して欧州議会とEU閣僚理事会(EU’s Council of Ministers)に提出される予定である。新指令の施行日は、議会と閣僚理事会によって決定される予定である。
Proposal to update and improve EU rules to protect workers from electromagnetic field (draft)
この改正案の目的は、物理的因子(電磁場)により生じるリスクへの労働者のばく露に関連する健康と安全における最低必要条件に関する2004年4月29日の欧州議会及び閣僚理事会公布のDirective 2004/40/ECと置き換わることとなる。
2006年、医療界は、指令の施行に関する懸念を委員会に報告した。即ち、その指令に設定されるばく露限界値が、今日の疾病の診断と処置のために重要な機材であるMRIの使用と発展を不適切な範囲で制限していると主張した。その後、他の産業部門もまた、活動するうえで指令の影響力について懸念を表明した。
これらの懸念に対して、委員会は多くの対策を講じた。透明性のために、委員会が実施する対策の計画についてEU加盟国及び欧州議会に周知した。このような状況のなかで、指令の施行に関連する問題点についてEU加盟国に問い合わせた。また、MRIの医学的な使用手順に関し、指令の実際的な影響を評価する研究に着手し、この研究結果は2008年初期に提供された。
一方で、次のことを実施した。
ICNIRPは、静磁場と低周波時間変化フィールド(low-frequency time-varying fields)に関するガイドラインのレビューを仕上げ、各々の新勧告は、2009年と2010年に公表されている。多くの場合、基準レベル(reference levels)と基本的な規定は、以前の勧告より高いレベルで設定されている。