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国からの委託事業であった 「国際安全衛生センター(JICOSH)」 別ウィンドウが開きます が2008年3月末をもって廃止されました。 永らくのご利用ありがとうございました。 同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの国別分野別情報にリンクして取り込んでおります。

 

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各国情報・国際関係

すべての事業場に2011年9月1日から職場安全衛生法(WSH法)を適用-シンガポール

2012年1月26日

WSHCouncil News 2011年8月31日

シンガポール政府は、職場安全衛生法(Workplace Safety and Health Act,(WSH法))の適用を2011年9月1日からすべての事業場に拡大させた。WSH法は、2005年1月に最初に公表され、2006年3月1日に工場に適用されることになり、2008年3月1日に他の6業種に適用が拡大されたが、今般、すべての事業場に適用されることとなった。この拡大に併せ、職務と責務の明確化、職業性疾病の定義の拡大、WHS(騒音)規則の強化が行われた。また、WSH法の拡大に伴い、その意義に関し、各界からコメントが述べられている。

職場安全衛生評議会(Workplace Safety and Health Council,WSHC):https://www.wshc.sg/ 別ウィンドウが開きます

原資料の題名と所在
すべての事業場に2011年9月1日から職場安全衛生法(WSH法)を適用
All Workplaces to be Covered under Workplace Safety and Health Act  Published: 31 8 2011 別ウィンドウが開きます

ニュースの概要

今日から、すべての事業場で、職場安全衛生法(Workplace Safety and Health Act(WSH法))が適用される予定である。これは、シンガポールの職業安全衛生の主要な画期的出来事である。WSH法は、最初、2005年1月に公表され、2006年3月1日に工場に、2008年3月1日に他の6業種に拡大され、そして、2011年9月1日からすべての事業場に拡大された。

この直近の拡大で、160万人以上の雇用者を有する10万以上の組織、つまりシンガポールの全労働者の約半分に適用される。今後、法令の適用を受ける企業と雇用者は、彼らの事業場が確実に安全になるような合理的で実務的な対策を実施する必要がある。これには、作業場の事故を予防するために作業場所に存在するリスクを特定し、管理するための一歩を踏み出すこと、つまり適切なリスクマネジメントなどが含まれる。

主要な改正

WHS法の適用範囲の拡大とともに、他の主要な変更も施行された。これらには、次のことを含んでいる。

  • 事業者(principals)と就業者(persons at work)の職務と責務の明確化
  • 業務上の化学物質及び生物因子へのばく露に起因するどんな疾病も含むように職業性疾病の定義を拡大
  • 本日、WHS(騒音)規則の効力の発生とこの規則のすべての事業場での適用

改正された法令と補足立法についての更なる情報は、附属文書Aを参照のこと。

業界の利害関係者に提供される支援

拡大を歓迎し、全国労働組合会議(National Trade Union Congress:NTUC)のWHS・全国民(All Nationalities)総合局長(Alignment Director)のMr Yeo Guat Kwangは、“現在、労働者は、WSHに関する知識を利用できるようになり、今は作業がはるかに安全と感じることができる。労働者は、現在、WSHが人の生命にどう影響するか、管理者が作業場所の水準を改善するのに何が出来るか、WSHの重要性を理解している。また、労働者は、現在、作業を安全に行うために自分の能力を高め、明確に役割と責任を理解するためにコースを受講できる。労働者は、適切なWSHの知識と好事例により、生命は安全となり、また生産性が向上し、今より安全であると感じることができる。”との声明を出した。

WSHCの議長、Mr Lee Tzu Yangは、大いに期待し、“本日は、シンガポールのWSH行程の決定的な日である。WSHCは、WSHにすべての人が参加することは、安全衛生に全力で取り組む国家の文化を築きあげることへの第一ステップであると信じている。そして、その文化とともに、私たちは、業務上の事故や不必要な死を予防する重要な進展を達成できる。すべての事業場への拡大は、WSHCによる何年もの関与のたまものである。特に、WSHCは、過去2年間、対面のフォーラム、モールロードショー(mall roadshows)、創造的な広告(creative advertising)さらに従業員が作業でのリスクについて理解するのを助けるために事業場を訪問する特別に訓練された人材を含めて、多数の枠組み(multiple platforms)を通じて取り組みを強化した。これは、意識と知識を高めるために作成された教材にも負うところである。今までのところ、以前、WHSにかかわらなった多数の会社から新しく支持を得ることが求められている。シンガポールの従業員は、WSHCにより、安全で健康的な作業場で就労する権利が擁護されることになる、そして、事業者は、作業上のリスクへの取り組みに対する支援に、WSHCを頼りにすることができる。”と付け加えた。

人材開発省(MOM)のWHS長官(WSH Commissioner)Dr. Ho Siong Hinは、 “政府は、シンガポールでのすべての従業員のための安全で健康的な事業場を保証するよう全力で取り組む。そうするためには、WSH法がすべての事業場に適用されるようにするのが自然な動きであり、そして、我々は、2005年からその趣旨を公表している。しかしながら、我々は、業界が法令の要求事項について、調整し理解するための時間を与え、6年間にわたって段階的に法の適用を拡大してきた。我々は、まだこれを実行していない企業に、業務上の事故を予防する簡単なリスクマネジメント対策の実施を強く命じる。そうするためには、WSHCによって提供されているオンラインツールで調べることが出来る。皆のためにすべての事業場を安全に保ちたいと思うならば、皆の支援を必要とする。”とWHS法の拡大の重要さについて念を押した。

WSH法に関する更なる情報とリスクマネジメントのオンライン情報は、WSHCウェブサイトで利用可能である。

参考資料

全ての働く人々に安全・健康を 〜Safe Work , Safe Life〜

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