お問合せ
中央労働災害防止協会(中災防)
技術支援部
国際課
TEL 03-3452-6297
FAX 03-5445-1774
E-mail: kokusai@jisha.or.jp
お知らせ
国からの委託事業であった
「国際安全衛生センター(JICOSH)」
が2008年3月末をもって廃止されました。
永らくのご利用ありがとうございました。
同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの
国別、
分野別情報にリンクして取り込んでおります。
2010年1月15日
アメリカ労働安全衛生局(US OSHA)は、北米BP社(BP Products North America Inc)が労働者の直面する潜在的危険源(Potential Hazards)を是正することについて違反したとして、同社に対して$87,430,000(約78.9億円)の罰金額を提示した。これは、OSHAの歴史上最高の金額である。これまでの最高金額は、$21,000,000であった。
同社のテキサス製油所の安全違反の結果、2005年3月に大規模な爆発事故を引き起し、15名が死亡し、170名が負傷した。BPは、2005年の悲惨な事故の原因となったものと同等の潜在的危険を除去する是正活動を実施することについて、2005年9月、OSHAと和解協定をしていた。今回の発表は、和解協定に基づく義務と安全衛生規則への適合状況についてのOSHAの6ヶ月間に及ぶ監督の結果に基づくものである。
“北米BP社が2005年の事故後にOSHAとの和解協定に署名したとき、北米BP社は労働者保護についての総合的な対策を講じることに合意した。北米BP社は、このコミットメントにもかかわらず何百もの潜在的危険源を放置し続けた。”とヒルダ ソリス労働長官は話している。また、同長官は、“15名の命が失われ、170名が被災した。8,700万ドルの罰金は、これらの失われた命を元に戻すことにはならないが、我々はこのような災害を再び起こさせてはならない。職場の安全はスローガンではなく、法律である。アメリカ労働省は、防止可能な危険な状態への労働者のばく露を容認しない。”と述べた。
和解協定条項違反に関して、北米BP社テキサス製油所は、270件の是正違反通知を発せられ、その合計は5,670万ドルであった。各々の違反は7,000ドルで、未是正期間の30日が乗ぜられたものである。OSHAは更に439件の新たな意図的な違反を確認しており、これらはプロセス圧力開放システム及びプロセス管理違反であり、罰金計は3,070万ドルに上っている。
“北米BP社は和解協定による安全関連事項について4年間の是正猶予期間を与えられていたが、OSHAは、今回(2009年)の監督で数百の協定違反と新たな法違反を確認した。北米BP社は、製油所の労働者の安全衛生を確保するためには、なお多くのことを実施しなければならない。”とジョーダン バラブ労働省次官は話している。
北米BP社テキサス製油所はアメリカで3番目に大きな製油所で、1日に47.5万バレルの原油を精製する能力を有している。北米BP社テキサス製油所は、ガルベストン郡のテキサス市の南東に位置し、1,200エーカーの敷地を有している。
意図的な違反とは、事業者が違反についての知識を有し、かつ、労働安全衛生法の要求事項の意図的な無視または労働者の安全衛生についての明白な無関心を示した場合をいう。意図的な違反について最高7万ドルの罰金が課せられる。
是正違反についての通知は、事業者がサイテーション(Citation) の記載条件の是正に反した場合に発せられ、サイテーションは労働安全衛生審査委員会の最終命令である。
以下省略
2009年09月29日
アメリカ労働安全衛生局、安全衛生規則違反に対し、110万ドルを超える罰金を提示
アメリカ労働省(DOL)のサイト:Employment Law Guide, Chapter: Occupational Safety and Health Penalties/Sanctions
の項に記載がある。また、(旧JICOSH記事 「
All About OSHA 」(OSHAのすべて)
の訳にも罰則に関する記載がある。)
OSHAの創立以来の、監督の実施状況、違反通知の件数と内訳、高額罰金のベストテンなどが、 「アメリカ労働安全衛生局創立以来の活動成果報告書」
OSHA FACT BOOK (December 2008 OSHA 3340)
に掲載されている。