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中央労働災害防止協会(中災防)
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お知らせ
国からの委託事業であった
「国際安全衛生センター(JICOSH)」
が2008年3月末をもって廃止されました。
永らくのご利用ありがとうございました。
同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの
国別、
分野別情報にリンクして取り込んでおります。
2010年8月11日
2009年度の我が国の労働災害による死亡者は、史上最低の1‚075人であったが、イギリスでも史上最低の151人(日本の7分の1)であった。これについてのイギリス安全衛生庁(HSE
)の記者発表と同庁長官のコメントを紹介する。
2009年度のイギリスの業務上の死亡者数は史上最低の数値となった。イギリス安全衛生庁(HSE)は、2009年4月から2010年3月までの労働災害による死亡者が151人であったとする速報(暫定数値)を発表した。
イギリス安全衛生庁(HSE)長官のJudith Hackitt氏は、次のようにコメントした。
「労働災害による死亡者数がさらに減少したことは、非常に勇気付けられるものであります。このことは、優れた優良事例の実施、リーダーシップの発揮及び労働者の参加に負うところが大きい成果です。また、景気後退によりいくつかの業種においてその事業活動が低下したことと新規採用が減少したことも死亡者数減少の要因でもあります。」
「我々は、また、昨年度において、家族の誰かが仕事に出て行って帰ってこなかったことを悲しんでいる151の家族に思いをいたすべきです。世の中における最善の安全衛生成果とは、これらの数値をさらに減少させることであり、これまでの達成に満足することなく、さらに前進することが大切です。」
「全ての労働安全衛生統計と同じように、今日の発表は、改善についての勇気付けられるニュースであると同時に、仕事で命を失うことの悲劇を記憶に留める機会でもあります。」
「全体的には改善されているものの、イギリスの最も危険な産業である農業においては、死亡災害の相当の増加が記録され、2008年度の25人に対して、2009年度は38人の労働者が農場において死亡したことは、失望を与えています。」
さらに付け加えて、次のように述べた。
「我々は、農業において高い死亡率が続いていることに特に注目しております。」
「多くの生命が家族経営の場で失われていることは、二重の悲劇であります。家族が引き裂かれるだけでなく、何世代にもわたって受け継がれてきた家業が崩壊してしまうのです。」
「いかなる産業においても、仕事の場において死傷災害に遭う危険性が高いレベルで存在することは認めることができず、また、認めるべきではありません。他の分野において行われた改善からも明らかなように、あってはならないことなのです。」
イギリスにおける歴史的に危険とされている産業において、大きな減少を記録した。
また、
「我々は、農業関係者がこの問題に取り組み、前述のように改善をしている産業から学ぶことができることを認識すべきです。どのような産業部門においても、リーダーシップと優先事項に焦点を当てることにより改善を達成することができるのです。」
と述べた。
新たな数値を、欧州における4つの主導的な産業国家であるドイツ、フランス、スペイン及びイタリアと較べたとき、イギリスの死亡災害発生率は、過去6年間最低となっている。
過去5年間の平均の死亡10万人率は、0.7である。なお、過去5年の死亡者数は、以下の通りであった。