大阪労働衛生総合センター
よくあるご質問(分析業務)
2. 分析業務
生物学的モニタリングとは何ですか。
労働衛生分野における生物学的モニタリングとは、血液や尿、呼気、毛髪などの生体試料を検査することによって化学物質の体内への吸収量や生体影響を把握することです。化学物質は呼吸器や皮膚から体内に吸収された後、血液と共に体内を循環し、各臓器に到達します。化学物質の一部は主に肝臓で代謝・抱合され、腎臓を経由し、尿中に排出されます。
有機溶剤予防規則の健康診断の生物学的モニタリング検査は、この尿中に排泄される代謝物等を測定して有機溶剤の体内への吸収量を評価します。評価するにはそれぞれの有機溶剤の体内への吸収量と排泄の関係が明らかにされていることが必要です。また吸収と排泄の間には時間的なズレがあり、有機溶剤の種類によって異なるため、適切な時期に採尿する必要があります。
生物学的モニタリングの結果は作業環境測定の結果や、個人ばく露量測定の結果と合わせて労働衛生管理を総合的に進めていく必要があります。
分析をお願いしたいのですが、料金について教えてください。
分析項目毎に料金が違いますので、お電話またはメールにてお問合せください。
分析を依頼してから結果が出るまで、どれくらいの時間がかかりますか。
分析項目によって、分析に要する時間が違いますが、法定の特殊健診項目の尿中代謝物分析などは、通常1週間以内に結果報告させて頂いております。また、お急ぎの場合は、予めご連絡頂ければ、さらに早い対応をさせて頂きます
分析にはどのくらいの尿、血液量が必要か教えてください。
分析項目によって、必要な尿量は違いますが、法定の尿中代謝物などは、通常の尿スピッツ(10mL)1本で全ての項目(8項目)を分析できます。また血中鉛の分析に必要な血液も通常の採血管(2mL)1本で分析できます。
尿中代謝物の分析結果が高値だったのですが、どのように対応すればよいのか教えてください。
同じ作業場で働く作業者の方全員が高値なのか、それとも特定の作業者の方だけが高値なのかによって、対応は違います。しかし、尿中代謝物の情報だけでは、作業環境等の状況判断、そして対応を誤ってしまう可能性があります。当センターでは、作業日における尿中代謝物検査と個人曝露濃度測定をセットにした、モニタリング調査というサービスを提供させて頂いております。
詳しくはお問合せください。
法定の尿中代謝物検査項目以外の、作業者の化学物質ばく露量を調べるための尿検査はお願いできますか。
平成27年に厚生労働省から出された化学物質管理に関する指針により、事業場が自主的に行うリスクアセスメントに関するお問合せやご依頼が最近増えています。当センターは従来から、有害性の高い未規制化学物質の管理について、積極的に対応しており、空気中濃度の測定方法や尿中代謝物の分析方法等を開発しております。これらの経験が何らかのお役に立つものと思いますので、お困りの場合は一度ご相談ください。
お問合せ
中央労働災害防止協会(中災防)
大阪労働衛生総合センター
TEL 06-6448-3464(代)
FAX 06-6459-4195
E-mail: osaka@jisha.or.jp