JISHA：海外の労働安全衛生統計　海外の労働安全衛生（職業性疾病を含む）統計-ドイツ（2010年）

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海外の労働安全衛生（職業性疾病を含む）統計-ドイツ（2010年）

2011年12月6日

ドイツの労働災害（職業性疾病を含む。2010年）の発生状況が、社会災害保険（ Deutsche Gesetzliche Unfallversicherung 別ウィンドウが開きます）から公表されているので、その資料の一部を紹介する。

民間及び公的部門（Industrial and public sectors）の災害保険機関適用範囲において、2010年には、休業4日以上の労働災害（Work-related accident）は954，459件発生し、7.7%増加した。常用相当労働者1，000人当りの労働災害リスクは、25.8（＋6.3%）である。
2010年の死亡又は年金受給関連災害である重篤災害（serious accidents）は、16，564件であった。重篤災害の常用相当労働者1，000人当りの労働災害リスクは、2009年の0.455から0.448へと1.5%減少した。2010年には、519件の死亡災害が発生した。
民間及び公的部門において、223，973件の通勤途上災害が発生し、保険関係1，000人当り2009年の4.25から5.25に増加した。
2010年には、6，076件の新規年金受給通勤途上災害が発生し、保険関係1，000人当たりでは2009年の0.141から0.142（＋0.7%）に増加した。通勤途上の死亡者は、2009年の362人から367人に増加した。

業務上及び通勤途上災害	2009	2010	対前年比（%）
要報告業務上災害	886，122	954，459	+7.71
常用相当労働者1，000人当り	24.30	25.84	+6.32
要報告通勤途上災害	178，590	223，973	+25.41
保険関係1，000人当り	4.24	5.25	+23.59
要報告災害合計	1，064，712	1，178，432	+10.68
新規年金受給業務災害	16，590	16，564	-0.16
常用相当労働者1，000人当り	0.455	0.448	-1.45
新規年金受給通勤途上災害	5，944	6，076	+2.22
保険関係1，000人当り	0.141	0.142	+0.74
新規年金受給災害合計	22，534	22，640	+0.47
業務上死亡災害	456	519	+13.82
通勤途上死亡災害	362	367	+1.38
死亡災害合計	818	886	+8.31

常用相当労働者とはフルタイム労働者に換算した場合

民間及び公的部門災害保険並びに学校災害保険所掌範囲において、2010年に職業性疾病が疑われる届出症例は、前年の70，277件に対して5.0%増加した。
2010年には、69，186件について調査が行われた。これらのうち、15，461件が公式に職業性疾病と認定され（対前年比-3.8%）、6，123件が年金受給疾病と認定された（-7.8%）。さらに15，758件（＋66.0%）について、業務起因性が判明した、しかし職業性疾病の法的認定に係る特定の規定を満たしていないとされている。職業性疾病の可能性が確認されなかったのは、37，967件（+2.2%）である。
職業性疾病に起因する死亡は、2，486件であり、これらの多くは無機粉じん、特に石綿粉じんによるものであった。

追加の保険特性を満たしていない件数は、業務起因性は確認されるが、法的要求事項を満たしていないもので、職業性疾病規則の書類作成の改正による増加である。