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中央労働災害防止協会(中災防)
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E-mail: kokusai@jisha.or.jp

 

お知らせ

国からの委託事業であった 「国際安全衛生センター(JICOSH)」 別ウィンドウが開きます が2008年3月末をもって廃止されました。 永らくのご利用ありがとうございました。 同センターのサイトに掲載されていた個別の情報については、中災防WEBサイトの国別分野別情報にリンクして取り込んでおります。

 

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各国情報・国際関係

イギリス安全衛生庁HPに安全衛生マネジメントのページ新設

2010年3月31日

HSE What's new 2010年3月1日 別ウィンドウが開きます

イギリス安全衛生庁(HSE 別ウィンドウが開きます )ホームページのリスクマネジメント(Risk management 別ウィンドウが開きます )のページには、リスクアセスメント及びリスクマネジメントに関する情報が多数掲載されているが、これに加えて安全衛生マネジメント(Managing for health and safety 別ウィンドウが開きます )のページが新設され、従来からHSEが作成してきた安全衛生マネジメントに関する情報及びイギリス労働安全衛生協会(IOSH 別ウィンドウが開きます )ホームページに掲載の経営リスクマネジメント(Business risk management 別ウィンドウが開きます )に関する資料が掲載されたので、その概要を紹介する。

JISHA海外トピックスにおいて紹介した内容と関連するものについては、当該記事の題名を付記した。

イギリス安全衛生庁(HSE)ホームページ 安全衛生マネジメント(Managing for health and safety)のページの概要

  1. 安全衛生マネジメントの基本
    1.1  経営の基本的姿勢
    1.2  基本として必要な事項
    1.2.1 全般的事項
    1.2.2 経営者のリーダーシップ
    1.2.3 従業員の能力確保
    1.2.4 労働者の参加
    1.2.5 健康面への配慮
  2. リスク像の把握
  3. 立場ごとの責務に関する資料
    経営者層/労働者/安全衛生専門家/設備・サービス提供・契約業者/中小企業事業者/大規模事業者/災害危険業務事業者

1. 安全衛生マネジメントの基本 Essentials for all

1.1経営の基本的姿勢

  • 良好な安全衛生は、企業の経営に寄与するものであり、この両者は補完的な存在である。良い経営者は、安全衛生と企業経営全般の両方のリスクについて対応するために、
  • 企業の運営と組織を良い状態に保ち
  • 従業員の能力向上を図り
  • これについて、継続的な向上を推進

することが必要である。

資料

1.2 基本として必要な事項

1.2.1 全般的事項  Managing for health and safety

基本として必要な事項は、以下の各ステップである。

  • リスクの把握の項に沿って、リスクを把握する。
  • 作業の状況を把握する。
  • 下記に挙げた資料に沿って、リスクアセスメントを実施する。
  • PDCAサイクルによって、リスク低減対策を実施する。
資料
1.2.2 経営者のリーダーシップ Leadership

安全衛生の充実のために、経営者のリーダーシップが重要であることが、簡潔に記載されている。

資料
1.2.3 従業員の能力確保 Competence

従業員の能力の確保が重要であるため、教育訓練を行う方策及び外部の支援を受ける際の方策が簡潔に記載されている。

資料
1.2.4 労働者の参加 Worker involvement

労働者の参加が重要であるため、これを確保する方策が簡潔に記載されている。

資料
1.2.5 健康面への配慮 Health

安全面にとどまらず、健康の面においても適切な配慮が必要である。

資料
  • イギリス政府提供の経営援助リンク( Business Link 別ウィンドウが開きます )の健康・福祉のページ
    (安全衛生マネジメントの一層の充実(Further steps)について、詳細な情報が掲載されているが、これは省略する。)

 

2. リスク像の把握 Profiling the risk

個々の企業の有するリスク像は、企業ごとに異なるため、これを的確に把握することが重要である。災害にただちに結びつくリスクの存在することもあるが、健康に関するもののように、長期間経過してから出現するリスクもあるため、それぞれのリスクによって損害を蒙る可能性、損失の大きさ、防止対策の効果とそれに要するコストなどの検討が必要である。

企業経営においては、安全と健康に関するリスク以外にも、客先に提供するサービスの品質と欠陥の発生、環境問題、設備のトラブルなどの広い範囲のリスクが存在する。このため、企業経営における広範なリスクに包括的に対処する「経営リスクマネジメント」(Business risk management)の概念を取り入れることが重要視されるようになってきた。広範囲のリスクに包括的に対処することが、安全と健康に関するリスクへの対策としても有効であることが認識されるようになってきた。

イギリス労働安全衛生協会(IOSH)が同協会のホームページにおいて提供しているこのような取り組みに関する資料の利用をHSEは推奨している。

なお、リスクの把握と優先順位付けを的確に行う、過剰な費用負担は避ける、紙上だけの形式的な処理は避ける、効果の見直し、得られた教訓の活用などが重要だとしている。

資料

 

3. 立場ごとの責務に関する資料

経営者層/労働者/安全衛生専門家/設備・サービス提供・契約業者/中小企業事業者/大規模事業者/災害危険業務事業者のそれぞれの責務に関する説明があるが、省略して資料名のみを挙げる。(経営者層/労働者/安全衛生専門家の責務については前出)

設備・サービス提供・契約業者向け資料

中小企業事業者向け資料

大規模事業者向け資料

災害危険業務事業者向け資料

 

関連情報

品質、環境、安全衛生などにとどまらず、広い範囲のリスクをマネジメントの対象とする規格として下記が制定されており、日本規格協会(JSA)から邦訳も刊行されている。

全ての働く人々に安全・健康を 〜Safe Work , Safe Life〜

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