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各国情報・国際関係

アメリカ社会福祉省の公衆衛生局長報告:たばこの煙がどのように疾病の原因になるか?

2011年2月28日

News Release 2010年12月9日

アメリカ社会福祉省(U.S. Department of Health and Human Services 別ウィンドウが開きます )は、2010年12月に第30次の公衆衛生局長報告を公表した。その表題は、「たばこの煙がどのように疾病の原因となるか(How Tobacco Smoke Causes Disease)」で、この報告は、9章700ページ余からなる膨大な報告( PDF Full Report 別ウィンドウが開きます )であり、さらに報告概要( PDF Executive Summary 別ウィンドウが開きます )も公表されている。

原資料の所在:

公衆衛生局長報告書
たばこの煙がどのように疾病の原因となるか:喫煙から起因する疾病のための生体及び行動基盤
PDF A Report of the Surgeon General
How Tobacco Smoke Causes Disease:The Biology and Behavioral Basis for Smoking-Attributable Disease 別ウィンドウが開きます
アメリカ社会福祉省(U.S. Department of Health and Human Services 別ウィンドウが開きます

報告書の目次

第1章
序論、疾病発生機序の証拠の評価及び要約
(Introduction, Evaluation on Mechanisms of Disease Production, and Summary)
第2章
変るたばこ
(The Changing Cigarette)
第3章
「喫煙における化学及び毒物学」と「生体指標におけるばく露及び有害」
(Chemistry and Toxicology of Cigarette Smoke and Biomarkers of Exposure and Harm)
第4章
ニコチン依存症:過去と現在
(Nicotine Addiction:Past and Present)
第5章
がん
(Cancer)
第6章
循環器官疾患
(Cardiovascular Diseases)
第7章
肺疾患
(Pulmonary Diseases)
第8章
生殖毒性及び発育影響
(Reproductive and Developmental Effects)
第9章
将来の展望
(A Vision for the Future)

報告書から分ることの概要

  1. たばこの煙へのばく露に対して、いかなる安全水準も存在しない。
    喫煙が疾病の原因となる機序に関する証拠は、喫煙へのばく露においてリスクのないレベルは存在しないということを示している。
  2. たばこの煙からのダメージは、即時、直接的である。
    報告の新たな証拠は、リスクはばく露の増加に対して線形的に増加するものではなく、たとえ低レベルのばく露でも、例えば、1日に2〜3本の喫煙、時々の喫煙、受動喫煙でも、心筋有害事象のリスクの実質的な増加に対し、十分寄与することを示している。
  3. より長期間の喫煙は、より多くの障害をもたらす。
    喫煙に起因するリスクと不健康の重篤度は、喫煙期間とばく露レベルに直接的に関連している。
  4. たばこは、本来、依存症になりやすい。
    持続的長期間の喫煙は、ニコチン及び脳細胞内のニコチン受容体における化合物による様々な作用を仲介するたばこ製品の依存性の影響によるものである。
  5. 受動喫煙を含む低レベルのばく露でも、危険である。
    2006年の報告でも、受動喫煙へのばく露においてリスクフリーのばく露レベルがないということを結論付ける科学的に十分な証拠があると報告しているが、今回の報告では、その正当性をさらに立証する詳細な再調査結果を報告している。
  6. 安全なたばこというのは、存在しない。
    たばこの煙の特定の毒性物質の発散を低くする製品修正戦略が−新たなたばこ製品を含む−意に沿わない健康転帰に係るリスクを削減するという証拠は不十分である。

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