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労働衛生調査分析センター

自律的な化学物質管理の下での外部専門家サービス

中災防は、2024年4月1日から本格施行となる新たな化学物質規制に対応し、
 1)労働衛生調査分析センターに、化学物質管理専門家を複数名配置します。
 2)全ての地区安全衛生サービスセンターに、作業環境管理専門家を複数名配置します。

化学物質管理専門家

化学物質の個別規制の適用除外認定を受けようとする事業場向けに、化学物質管理専門家を派遣して評価を行い、法定の評価書を作成するサービスを行っています。 適用除外は、化学物質管理の水準が良好な事業場であると所轄都道府県労働局長から認められた場合に限り認定されるものです。労働衛生調査分析センターに具体的な案件で相談を希望される際は、過去の作業環境測定結果報告書(信頼性の高いもの)、安全衛生管理体制の組織図、局所排気装置等の定期自主検査の記録、特殊健康診断の実施状況(実施日と人数)などの関係書類をお手元にご用意ください。なお、都道府県労働局に対する適用除外の申請や内容の説明は、事業場において行う必要があります。

労働衛生調査分析センター専門家担当:TEL 03 3452-6377
Emailや地区安全衛生サービスセンター経由でのお問合せには対応しておりません。

化学物質の個別規制の適用除外認定とは

<有機則、特化則、鉛則、粉じん則>
有機溶剤中毒予防規則などの特別則により、化学物質の個別規制を受けている事業場においては、化学物質管理の水準が一定以上であるとの所轄都道府県労働局長による認定を受けることにより、個別規制の適用を除外し、その特別則の対象物質についての管理を、事業者によるリスクアセスメントに基づく自律的な管理にゆだねることができます。
認定要件の概要は、次のとおりです。
詳しくは、特化則第2条の3、有機則第4条の2、鉛則第3条の2又は粉じん則第3条の2を参照ください。
1) 事業場に専属の化学物質管理専門家が配置され、リスクアセスメントの実施やその結果に基づく措置等を管理していること、
2) 過去3年間に関連規則に関する死亡災害、休業4日以上の労働災害が発生していないこと、
3)過去3年間の作業環境測定の結果の評価が全て第Ⅰ管理区分であること、
4)過去3年間に実施した関連規則の特殊健康診断で、新たに異常所見がある労働者が発見されなかったこと、
5)過去3年間に1回以上、作業環境測定の結果の評価と特殊健康診断の結果について、外部の化学物質管理専門家による評価を受け、事業場において講じられている健康障害防止措置が適切と認められること、
6)過去3年間に、事業者がその事業場について労働安全衛生法令に違反していないこと。

作業環境管理専門家

 作業環境測定の評価の結果、第3管理区分に区分された作業場所をもつ事業場向けに、作業環境管理専門家を派遣して作業環境改善等の措置の適用可否を点検し、意見書を作成するサービスを行っています。
 特別則に基づく作業環境測定の評価の結果が第3管理区分に区分されたときは、作業に従事する労働者に健康障害のおそれがあるため、直ちに作業環境改善等の措置を講じ、第1管理区分または第2管理区分となるようにしなければなりません。
 実際には、局所排気装置を設置・稼働させて作業環境を改善することによる対応が技術的に困難な場合があることから、令和6年4月1日以降、外部専門家に意見を聴き、通常の作業環境の改善等の措置が困難であるとされた場合に限り、防毒マスクなどの呼吸用保護具によるばく露の低減が認められることとなりました(対応せずに放置することは、法令違反となります)。
 労働基準監督署に対する第三管理区分措置状況届には、作業環境管理専門家による意見書のほか、別途、呼吸用保護具選定のための個人サンプリング測定、保護具の装着確認のためのフィットテストの実施等を行う必要があります。 当分の間、作業環境管理専門家による法定意見書の作成サービスは、作業環境測定のサービスを提供した地区安全サービスセンターにおいて受け付けております。

お問合せは、お手元の作業環境測定結果報告書に記載されている地区安全衛生サービスセンターの担当宛にお願いします。
労働衛生調査分析センター経由での地区センターの紹介等は行っておりません。

第3管理区分場所に対する措置

<有機則、特化則、鉛則、粉じん則>
有機溶剤中毒予防規則などの特別則に基づき行った作業環境測定の評価の結果が第3管理区分に区分され、作業環境の改善等の措置を講じても第1管理区分または第2管理区分とすることができないときは、外部の作業環境管理専門家の意見を聴く必要があります。
外部の作業環境管理専門家から、作業環境の改善等の措置を講じて改善することが困難とされたときは、別途、個人サンプリング測定等を実施し、有効な呼吸用保護具を選定し、使用させることとなります。呼吸用保護具によるばく露防止措置は、保護具着用管理責任者の選任、フィットテストの実施、定期的な個人サンプリング測定のほか、記録の保存、周知、所轄労働基準監督署への第三管理区分措置状況届などが必要です。
詳しくは、特化則第36条の3の2、有機則第28条の3の2、鉛則第52条の3の2、粉じん則第26条の3の2などを参照ください。

化学物質管理専門家および作業環境管理専門家の要件や、事業場に対する外部専門家としての役割については、「化学物質管理者選任時テキスト(第3版)」(中災防)22ページから32ページを参照ください。