労働衛生調査分析センター
建材製品中(建材、吹付け材、保温材等)の石綿(アスベスト6種)分析
平成18年9月1日から石綿(アスベスト)を含む製品の定義が「0.1%を超える」に引き下げられました。
建築物等の解体等の作業を行うときには、あらかじめ、石綿等の使用の有無を分析調査等により調べることが義務づけられています。また、石綿は6種(アモサイト、クリソタイル、クロシドライト、アクチノライト、アンソフィライト及びトレモライト)を対象とするようにとの厚生労働省通達が出されています。(平成20年2月6日付け)
石綿の分析方法
位相差・分散顕微鏡法による顕微鏡写真
JIS A 1481-2、-3 (2014)「建材製品中のアスベスト含有率測定方法」に準拠します。
定性分析(石綿が含有しているかどうか)では分散染色法及びX線回折分析法を併用し、定量分析(どの程度石綿が含有しているか)では基底標準吸収補正を用いたX線回折分析法で分析します。
より迅速に高感度・高精度で行えるよう、最新の高速・高感度(半導体)検出器付X線回折装置により分析を行います。
当労働衛生調査分析センターは、(公社)日本作業環境測定協会の石綿分析に係るクロスチェック事業において高い評価(Aランク認定)を受けた職員が分析を行っております。
なお、トレモライトとアクチノライトにつきましては併せて1成分としてご報告いたします。
試料の採取方法
現場から試料を採取する場合は、粉じんの飛散に注意して、鋭利なカッターなどを用いてください。
成形された建材は、100cm2ほどの大きさで切り取りください。(3箇所より)
吹付け材や保温材のような柔らかい材料の場合は、1箇所10cm3程度で3箇所から採取してください。(混ぜないでください。当方で処理して1試料とします。)
1フロアーの施工面積が3,000m2以上の建築物の場合は、600m2ごとに1試料を採取してください。
採取した試料は、飛散しないように密閉できる容器に入れ試料名等の必要事項を記入して、ご依頼ください。
石綿の測定、分析など
石綿に関し、空気中の石綿濃度測定のほか、肺組織中の石綿小体測定などの各種サービスを提供しております。
空気中の石綿濃度測定
石綿の種類ごとに分別して測定することができる、JIS 3850-1に準拠した位相差・分散顕微鏡法による空気中の石綿濃度測定を実施いたします。
従来から一般的に行われている位相差顕微鏡法では、石綿とそれ以外の繊維状物質を分別して測定することが困難であり、正確な環境状態を把握することができません。石綿とそれ以外の繊維状物質が同時に存在するような場所での空気中の石綿濃度測定では、位相差・分散顕微鏡法による測定をお勧めいたします。
従来からの位相差顕微鏡法での空気中の石綿濃度測定も実施しています。
肺組織中の石綿小体測定
人の石綿ばく露レベルの評価を行うための石綿小体の計数には、非腫瘍部の一定量以上の肺実組織を用います。
肺実組織以外の腫瘍部、リンパ節、胸膜(胸膜プラークを含む)などの組織に存在する石綿小体に関しては、肺実質と同等の評価法がまだ確立されていないため、石綿小体によるばく露評価には不適とされています。また、次のような試料も、石綿小体を計数して石綿ばく露を評価する方法には不適とされています。
- TBLB(経気管支肺生検)等で得られた微量の検体
- 病理医診断用の未染の薄切標本(スライド)
- HE(ヘマトキシリン・エオジン)染色標本
- 塗沫標本(胸水細胞診、喀痰)
お問合せ
中央労働災害防止協会(中災防)労働衛生調査分析センター 化学物質調査分析課
〒108-0014 東京都港区芝 5-35-2 安全衛生総合会館 8F
TEL 03-3452-0420 FAX 03-3452-4807
E-mail:eiseise@jisha.or.jp
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中央労働災害防止協会(中災防)
労働衛生調査分析センター
TEL 03-3452-6377(代)
FAX 03-3452-4807
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