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労働衛生調査分析センター

初級者向けの化学物質管理 

令和6年8月

従業員規模の小さい事業場では、管理者の仕事は膨大です。本業としての生産管理などを行う中で進める化学物質の自律的管理は、既存の安全衛生管理とうまく組み合わせ、従業員の協力を得ながら進める必要があります。

また、これまでリスクアセスメントに取り組んだことのない担当者は、基本的事項の習得ができず、相談する相手もなく困っている状況です。

労働衛生調査分析センターでは、従業員数十人程度までの小規模事業場や初級者に焦点をあてた化学物質管理者研修を構築しました。わかりやすさに重点をおいた教材とスライド資料を用いて、国が通達で定める6時間の化学物質管理者研修を提供します。
一定の要件を満たす小規模事業場については、中災防が事業場を訪問して行うリスクアセスメント実施支援や化学物質管理状況の点検を無料で受けることができます。

【小規模事業場での自律的管理のコツ】

  • 既存の安全衛生管理体制の中で、化学物質管理の実務を割り当てましょう。
  • 使用化学物質の種類や作業が限られていれば、ポイントを絞って重要な知識を優先しましょう。
 大量漏洩のおそれが少ない⇒ プラントのような漏洩防止対策は不要
 がん原性物質や皮膚がただれる物質が少ない⇒ 関わりのある化学物質に特化
 溶剤を全身に浴びるような作業を行わない⇒ 関わりのある保護具を限定できる
 従業員の知識や経験を把握している⇒ 必要事項に特化した効果的な教育を

【初級者によるリスクアセスメントの進め方】

  • 危ないものを洗い出すという、ふだん行っていることを形にしましょう。
  • 対象をせばめるのではなく、一旦視野に入れてから、リスクの高いものに絞り込んだ対策をとりましょう。
  • 手法に間違いがないか、ときおり外部の人に相談をしながら進めましょう。

労働衛生調査分析センターでは、初心者にもわかりやすい教材を作成し、基本から丁寧に説明する研修カリキュラムを開発しました。ぜひご利用ください。

なお、引火性の溶剤を大量に使用する事業場や、がん原性物質を多数取り扱う事業場については、危険・有害物のリスクの見積りが複雑ですので、「化学物質管理者選任時テキスト」などを用いた一般研修をお勧めします。

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