ゼロ災運動・KY(危険予知)
ゼロ災運動推進宣言事業場の声
届出のメリットと今後の課題(3事例紹介)
ゼロ災運動推進宣言事業場の届出をすることによってどのようなメリットがあると考えているか、また、ゼロ災運動の今後の課題は何かについてお聞きしたことを紹介します。
事例1 A建設(株)
まず、ゼロ災運動を導入してから30年近くが経過するA建設(株)です。
届出をすることによって、次のようなメリットがあると考えている。
- 災害ゼロを目指し、安全を優先的に考える企業として、社外にアピールすることができる。また、それが社会貢献でもあると考えている。
- 安全衛生を会社一丸となって打ち込むものととらえることができ、事故のない社風の確立、社員の活性化が目指せる。
- 「誰のためのゼロ災運動なのか」について、今一度原点に立ち返って考え、現在の取り組みを見直すことができる。
また、今後の課題は次の点が挙げられる。
- 労働安全衛生法の改正により、 リスクアセスメントへの取り組みが安全衛生活動の中核になっていくと考えられるが、基本は毎日のKY活動や指差し呼称であり、これらを常に継続して実施していくこと。
- 当社でも今年度よりリスクアセスメントに取り組むこととしているが、今後、ゼロ災運動と労働安全衛生マネジメントシステムの整合性を図り、より高い安全衛生水準を目指すこと。
事例2 B塗装工業(株)
次は、ゼロ災運動を導入してから1年あまりのB塗装工業(株)です。
届出を行うことにより、ゼロ災運動に取り組んでいるということを改めて明確に認識し、会社としての責任を感じるようになった。この届出を一つのステップとして先に進みたい。
また、導入して日が浅いことから、今後はゼロ災運動の「こころ」を従業員全員で理解し、より自主的な取り組みができる体制づくりをすることが課題である。さらに、各々の現場での問題点の抽出とその対策の樹立、指差し呼称による確認の実践を確実なものにしていくことである。この宣言制度によって、社内での取り組みが前進するものと考えている。
事例3 D産業(株)
最後は、リサイクル関係事業のD産業(株)です。
届出をすることによって、従業員一人ひとりがゼロ災害を目指すという、意識の高揚につながると考えている。
今後の課題は、リスクアセスメントによるリスクの軽減を継続的に行い、ハード面のさらなる改善を図り、ゼロ災運動をより効果的に進めることである。また、新入社員、ベテラン社員に対する教育にも力を入れたいと考えている。
届出をするメリットとしては、どの事業場も取り組みを公にすることにより、緊張感や一体感が生まれ、事業場内へ好影響を与えることを挙げています。マンネリ化に悩む事業場の担当者の方には、特に参考になるのではないかと思います。
また、今後の課題としては、2006年4月の労働安全衛生法の改正に伴い努力義務化されたリスクアセスメントに関する事項が取り上げられていますが、効果的なリスクアセスメントを実施するためには正しいKYTができることが必須であり、今回紹介した事業場では導入もスムーズに進むのではないかと思います。
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