このページは国際安全衛生センターの2008/03/31以前のページです。
国際安全衛生センタートップ国別情報(目次) > マレーシア 国法 労働安全衛生法

マレーシア 有害化学物質の使用及び暴露の基準
(1994年労働安全衛生法に基づく2000年労働安全衛生規則)

(資料出所: マレーシア労働安全衛生能力向上プロジェクト(JICA))
   


第4章 健康に対するリスクのアセスメント



第9条 健康に対するリスクのアセスメント

(1)事業者は、労働者の健康に対する化学物質のリスクについて文書によるアセスメントを行った後でなければ、労働者が化学物質に暴露し又は暴露する可能性のあるいかなる業務も行ってはならない。

(2)第1項にいうアセスメントは、次のことを含んだものでなければならない。
  1. 有害化学物質への暴露の結果として労働者に発生し得るリスク
  2. 採用された有害化学物質の使用方法及びその手順
  3. 健康影響の性質
  4. 当該有害化学物質への暴露の程度
  5. 化学物質の使用及び作業工程からの放出によるリスク
  6. 有害化学物質への労働者の暴露の管理に必要な方法及び手順
  7. 漏洩、溢れ出、工程若しくは機器の故障により有害化学物質が偶発的に放出された場合において、これに対処するために必要な方法、手順及び機器
  8. 労働者に対する暴露のモニタリングプログラムの必要性
  9. 健康監視プログラムの必要性
  10. 第22条に基づく労働者の訓練及び再訓練の必要性

(3)労働者が有害化学物質に暴露し又は暴露する可能性のある業務を、この規則が施行される以前に開始している場合は、本規則の施行後1年以内にアセスメントを行わなければならない。


10条 再アセスメント

第9条に基づくアセスメントは、次の場合には再度行わなければならない。
  1. アセスメントが関連する業務に大きな変更があった場合
  2. アセスメントが終了して以来5年間が経過した場合
  3. 労働安全衛生局の総局長、副総局長又は課長が指示をした場合


第11条 アセスメント実施者によるアセスメント

事業者は、本章に基づくアセスメントはアセスメント実施者に行わせなければならない。


第12条 健康影響に関するアセスメント報告

(1)第11条に基づくアセスメントを行うために指名された者は、アセスメントの終了後1ヶ月以内に、事業者に対してアセスメントの報告を行わなければならない。

(2)第1項に基づいて実施されたアセスメントにおいて、作業、工場、物質又は工程が生命若しくは財産に対して逼迫した危険があることが判明した場合には、アセスメントを実施した者はただちにその危険について事業者に通知しなければならない。


第13条 アセスメント報告

(1)事業者は、第9条及び第10条に基づき実施されたアセスメントの報告を、少なくとも30年間整理されかつ良好な状態で保存しなければならない。

(2)事業者は、局長又は有害化学物質に暴露し若しくは暴露した可能性のある労働者が、調査のために要求した場合には、これを開示しなければならない。




目次
第1章  /  第2章  /  第3章  /  第4章  /  第5章  /  第6章
第7章  /  第8章  /  第9章  /  第10章  /  第11章  /  第12章