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中央労働災害防止協会(中災防)
教育推進部 企画課
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第73回 全国産業安全衛生大会2014 in 広島

安全管理活動分科会(第1会場)

【会場】広島国際会議場 ヒマワリ 〔広島市中区中島町1番5号〕
【交通】路面電車「袋町」下車、徒歩約10分、「原爆ドーム前」下車、 徒歩約10分

10月23日(木)のプログラム(9時00分開場)

 9時30分
(1) 若手社員への安全意識向上に関する取り組みについて
東海交通機械(株)名古屋事業所 工事部部品課 井出 達憲

平成25年に労災が連続して発生した。いずれも若手社員の危険予知不足が原因であった。そこでベテラン社員と若手社員が一体となり、工具KYの導入および疑似体験講習の受講ならびに若手社員が主体となったRA 活動等を推進した。これにより安全への意識向上と職場環境改善に繋がった。

 9時50分
(2) 安全活動に特化した若手中心のヤングリーダー活動!
日新製鋼(株) 大阪製造所 大阪製造課 責任手 小橋 弘幸

従来のトップダウンによる安全活動から、仲間の災害を契機に若手を中心としたボトムアップの安全活動「ヤングリーダー活動」を展開することとした。ヤングリーダー達が理想としたボトムアップの安全活動を展開できるようになるまでに試行錯誤した軌跡を報告する。

 10時10分
(3) 焼却灰溶融炉炉前の作業環境改善による熱中症等のリスク低減
メルテック(株) 製造部製造課 課長 関沼 光男

当社は焼却灰を高温溶融して人工骨材を製造している。24時間連続で出滓するため、作業環境温度が高い、溶体飛散による火傷等、炉前作業時の課題があった。そこで、局部冷却、熱風排気、断熱、整理整頓等、炉周辺環境を重点的に改善し、炉前温度を約20度低下させる等の効果を得た。

10時30分〜10時40分 休憩

 10時40分
(4) 新幹線の安定輸送確保と保守作業の安全のために
東日本旅客鉄道(株)高崎新幹線保線技術センター 副所長 六本木 潔

新幹線鉄道において、保守用機械使用により多発していた事故を教訓にシステム化したが、導入までの現地試験、現場での意見交換など、導入までの経過と導入後のフォロー、トラブル発生時の対応、トレースを行い、ヒューマンエラーの防止に取り組んだ結果、取り扱いミスが半減した。

 11時00分
(5) 新幹線新型保守用車両の導入に伴うリスク管理の取り組みについて
東日本旅客鉄道(株)大宮新幹線電力技術センター 機械PT・電気技術係 明珍 政彦

平成24年度末に新幹線自動張力調整装置取替車(BEW)が導入された。BEWには高所作業装置、クレーン等の油圧装置が搭載されている。保守用車で油圧装置を使用しての高所での重量物の取り替えという作業に対して、リスク検討会を積み重ねて安全対策を実施した取り組みを紹介する。

 11時20分
(6) 絶縁オーバーシューズの開発による検電・接地手順の改善
東日本電気エンジニアリング(株) 八王子支社 八王子電力サービスセンター 技術係 前原 達也

停電作業にあたっては、作業着手前に検電・接地が必要である。その際、絶縁防護のため安全靴から絶縁ゴム長靴に履き替えなければならず転倒のおそれもあった。そこで、安全靴の上から履ける「絶縁オーバーシューズ」を開発し、「履き替え」の手順をなくして、転倒のおそれを解消した。

 11時40分
(7) 自らつくる断路器取扱い誤り「0」〜更なる極みへの挑戦〜
九州旅客鉄道(株)佐世保車両センター 運輸指導係 藤崎 翔

感電事故に直結する断路器取扱いにおいて、作業者毎にバラツキがあった。その原因は我々のマニュアルが実作業に即していないことにあった。そこでマニュアルの内容を見直し、それに基づく再教育、作業立会、コンクール開催等を積極的に行い、全員が確実に作業を実行できるようにした。

12時00分〜13時00分 昼休み

特別報告

 13時00分
大阪労働局で推進している『ゼロ災・大阪「安全見える化運動」』の取り組みについて
厚生労働省大阪労働局労働基準部 安全課長 窪田 浩和

「安全の見える化」を実施している企業の労働災害防止にかかる効果等を検証し、具体的な事案ごとに解説する。また、昨年の本大会(緑十字展)で実施した「安全見える化パネル展」の好事例を紹介する。

 13時30分
(8) コークス工場安全教育体制の確立
日鉄住金鋼鉄和歌山(株) 製銑部コークス工場・一般 藤森 恒

災害を教訓に安全教育の充実を図り、無災害職場の確立を目指した。①動画を使ったマニュアルの作成②自作の実習用油圧装置を活用③設備可動範囲の"見える化"④他職場の好事例を水平展開。二度と仲間から災害を出さない強い思いで安全意識向上と若手・ベテランのコミュニケーションが円滑になった。

 13時50分
(9) 端末加工時の安全対策
第一鉄鋼(株) 鋼片線材部 線材課 渡部 亮輔

過去3年間で端末加工作業にて、顔、手、下顎を切創する災害が続き、今後同種災害を防ぐため本活動に取り組んだ。作業手順の見える化を行い。ポイントを絞った教育を実施し技術技能を向上させた。更に保護面及び手袋の度重なる試験から改良品を完成。教育・保護具を充実させた活動である。

 14時10分
(10) 電車線設備の停電作業における安全性の向上について
東日本旅客鉄道(株)長野支社長野電力技術センター 電気技術主任 岩嶋 啓太

電車線設備の停電確認時に電圧が検知され作業員の感電事象が危ぶまれた。これらの対策として、作成した誘導電圧発生分布図にて電圧を判別でき、また、誘導電圧に対する接地の有効性を検証し確認できたとこから、確実な接地により停電作業時の感電防止と安全性の向上が図られた。

14時30分〜14時40分 休憩

 14時40分
(11) 忘れてはならない過去の事故事例による電力社員への労働災害撲滅伝承
東日本旅客鉄道(株)新潟支社新潟電力技術センター 技術専任役 昆 憲夫

電力職場では過去に重大な労働災害が発生し多くの貴重な命が失われた。時間の経過と共に記憶が失われ風化して来ている。先輩達も退職し、当時の背景や内容を知っている人が少なくなり伝承事例を作成するのに苦労した。電力社員の安全意識が高まりお互いに注意できる職場風土ができた。

 15時00分
(12) 「他山の石」置換え支援ツールの開発とその有効性
東日本旅客鉄道(株)JR東日本研究開発センター 安全研究所安全心理グループ・研究員 今泉 崇

他職場で発生した事故等である「他山の石」は、自職場のものに比べて要因把握や有効な対策策定が難しい。そこで「他山の石」からエラーのタイプとそのエラーを誘発した要因を抽出し、その要因をキーに自職場に置き換えて対策策定できる「他山の石」置換え支援ツールを開発し、その有効性を確認した。

 15時20分
(13) 過去障害事例の教訓を活かし風化防止に努める「障害対策ブック」の活用法
東京急行電鉄(株) 鉄道事業本部電気部電気工事事務所・主事 江花 英雄

過去に発生した障害について対策を立案し同種における障害防止に日々努めている。しかし実情は月日が経つにつれて風化や形骸化していることで再発しているため、過去障害の資料をまとめる困難さと紐解きの難しさを打開して分かりやすくすることにより後輩への伝承と安全意識向上を図った。

 15時40分
(14) 輸送障害時の対応能力向上と技術継承について
東日本旅客鉄道(株)蘇我駅 営業指導係 松崎 男哉

蘇我駅では若手の運転担当が増え、技術継承が課題となっている。この取り組みは輸送障害時の対応能力を向上させたいという社員の発意から始まった。若手に輸送業務の根幹である安全を認識させることに苦労したが、ベテラン社員との意思疎通と技術継承のきっかけとなったことが成果である。

16時00分〜16時10分 休憩

講演

 16時10分
野球界で学んだリーダーシップ
日刊スポーツ新聞社 プロ野球評論家 広島文化学園大学 客員教授 山本 一義

野球を通した経験から、現代に求められる指導者は、各個人へ意識を常に改革し、必ず何らかの役割を与えるなど、組織は個人個人の集合体であること。また指導者自身も時代の変化に対応していくことが重要であることについて語る。

 17時10分

 

10月24日(金)のプログラム(9時00分 開場)

 9時30分
(15) より分かりやすく持続性のある安全対策を構築する
(株)山全 専務取締役 牛尾 研太

全社員が一同に集まるのは困難な状況で、安全対策を浸透させるため、メール等を有効活用し、月例朝礼、ISO、BCP 対策等を活用、理解しやすく持続性があるように駆使し、PDCAサイクルを回そうと創意工夫したことで、成果が少しずつ上がってきた取り組みである。

 9時50分
(16) 多角的な評価・改善活動の充実によるヒューマンエラー未然防止活動について
中国電力(株)津山電力所 企画課・専任課長代理 井上 良浩

請負者の協力の下、リスクアセスメント事前検討の内容を充実のうえ、作業前に周知、作業中に確認、作業後に評価・改善し、次作業へ反映させるPDCAサイクルの充実と社員の感受性の向上・意識改革他による多角的なヒューマンエラーに起因する事故・災害未然防止活動を紹介する。

 10時10分
(17) 清掃ブース内における車両床下機器清掃作業に潜むリスク低減対策について
東京急行電鉄(株)鉄道事業本部運転車両部長津田車両工場 長津田整備区 技術員 佐野 弘樹

車両検査におけるリスクを洗い出した結果、床下清掃作業は清掃ブース内という閉め切られた空間での作業となることから危険因子が多いことが判明した。定常作業や災害発生時、PDCAに基づき考えられるさまざまな側面からリスク低減に向けての活動を行った。

10時30分〜10時40分 休憩

 10時40分
(18) インテグレート架線断線時の安全な復旧体制の確立
東日本旅客鉄道(株)東京電車線技術センター 電気技術主任 出澤 理志

設備の簡素統合化を目的として、首都圏にインテグレート架線を導入している。しかし、断線時の復旧作業において、高所で力作業を行うため、危険が多い作業となる。そこで、インテグレート架線用の復旧工具を開発し、より安全に作業を行え、時間短縮と人員削減も実現した。

 11時00分
(19) 触車災害撲滅への取り組み
西武鉄道(株)池袋線車両所小手指車両基地 副所長 油嶋 宏之

「鉄道三大災害」の一つである触車災害について、日頃から安全教育や注意喚起を実施してきているが、更にヒヤリハットを減少させるために、リスク評価の高い、構内横断通路の通行時に触車するおそれに対し、列車接近灯などを設置することで触車災害のリスクを大幅に低減した。

特別報告

 11時20分
ロールボックスパレット使用時の災害を防止するためには
(独)労働安全衛生総合研究所 人間工学・リスク管理研究グループ 主任研究員 大西 明宏

ロールボックスパレット(RBP)はかご車と呼ばれることが多い荷役機器である。運搬と保管を一元化できる等のメリットが多い反面、RBP作業に起因する労働災害が少なくないこと等が分かってきた。本報告ではどのような状況で発生しているのかを説明し、今後必要になる対策を述べる。

11時50分〜12時50分 昼休み

 12時50分
(20) 基本に立ち返り行う安全活動
(株)UACJ 生産本部日光製造所 製板課 第一仕上職場 椎谷 倫明

事業構造改革により日光製造所は上流工程を停止し、作業者は設備、環境が異なる下流工程に移ることとなった。その変化の中で、我々の職場の隣の職場で重篤災害が発生した。被災者を救護した実体験から、改めて安全に対し真摯に向き合う気持ちが高まり、安全対策の見直しを行った。

 13時10分
(21) めっき既存棟塩酸送液配管の改善
DOWAハイテック(株) 設備管理部 東 大祐

既設後22年経過する塩酸配管は災害リスクが高く、二重配管を敷きなおした。材質変更や構造を見直して長寿命化を図り、透明配管化やルートを見直しメンテもしやすくした。独自の構造によるコスト削減を図りながら、安全性を向上させ災害リスクを低減させた。

 13時30分
(22) 実践に結びつく安全教育(KYT・5S)への取り組み
(一社)北九州東労働基準協会 講師 山内 操

人は納得して行動に結びつく。当協会では「受講者が納得いくまで」徹底した安全教育を行い、安全の感受性を高め、実践に結びつく意識改革を目指した教育を行っている。中でも大きな成果を上げている危険予知訓練(KYT)と5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)について述べる。

13時50分〜14時00分 休憩

パネルディスカッション

 14時00分
海外進出時における安全衛生活動の進め方
パネリスト
    日産自動車(株) 人事本部 グローバル人財開発部 安全健康管理室(主担)      高橋 智則
    ブラザー工業(株) 人事部安全防災グループ      山口 研悟
    三菱重工業(株) エネルギー・環境ドメイン 経営管理総括部
    安全管理部 プロジェクト安全管理グループ長
     伊藤 禎夫
司会
    中央労働災害防止協会 技術支援部国際センター所長      奥村 英輝
    パネルディスカッションの案内ちらしはこちら (PDF 469KB)

特別報告

 15時30分
中国の職業病予防治療対策
中国江蘇省蘇州市安全生産監督管理局副局長      王竟(Mr.WANG Jing)

1. 中国の職業病予防治療法令体系紹介
2. 中国の職業病予防治療監督管理体系概論
3. 企業の職業病予防治療における責任と義務

 15時40分

全ての働く人々に安全・健康を 〜Safe Work , Safe Life〜

中央労働災害防止協会
〒108-0014 東京都港区芝5-35-2 安全衛生総合会館

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